"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ひとりオサホリ [オサムシ]
前記事に書いたとおり、鴨川ゆきの目的は他にあって、それはオサホリだったのです。
師匠のTさんと行く予定だったのですが、残念ながら体調を崩されて中止ということになったのです。
でも、時期的に今シーズン最後のオサホリになるだろうということと、天気も良かったので単騎出陣したのでした。
ところがひとつ目のロケーションはこれも前記事に書いたとおり、倒木などのため沢や支流に侵入不可で、良さそうなポイントがなかったのです。
その代わりに山道沿いでチョウチョたちに遊んでもらいました。
そして、この桜(マメザクラかな?)を撮ったあと下山し、お昼を食べて次のロケーションへ向かったのでした。
さて、今回のオサホリには新兵器を投入しました。
それはこれ。
わかりますよね?
そうです。潮干狩り用の道具です。
人呼んで忍者熊手。(96円!)
これを片手に未踏の山道に入っていきました。
そこは山側は岩壁、谷側はダム湖へ向けての断崖という道。
よさそうなポイントが現れるまで、どんどん奥へ奥へと進んでいきましたが、幾つ目かの手掘りの隧道に辿りつくと、その坑内は水浸し。
しかも出口は倒木が折り重なっているのが暗いトンネルの向こうに見て取れました。
これはハズレだったかと思いましたが、せっかくかなり奥まで来たので試し掘りをしてみることに。
トンネル手前に小さな切り通しがあったので、土の壁に向けて忍者熊手を振り下ろしてみました。
しかし、トンネル内が浸水しているくらいですから、とても水分が多く、しかも粘土状に固い土でした。
乾燥していてもよくないのですが、あまり固い土もよろしくありません。
案の定、山側、谷側をそれぞれ何箇所か試掘してみましたが、何も出ない。
少し引き返すと、別の切り通しがありましたが、ここも暗くてじめじめしていて土が固そうでした。
でも一番はじのところは少しだけ明るい。
ここを掘ってだめだったらあきらめて帰ろう、と新兵器をザクッ。
あ、出た!
これでボウズは免れたとほっとしました。
こんな場所です。
陽が射している正面が南ですから、掘ったところは北向きの斜面。
気をよくしてカニ歩きで掘っていくと・・
出ました。本命!
この記事を書くためにこの写真をじっくり見ていてあることに気がつきました。
アカオサムシは青く見えることはないと思っていたのですが、この子の前翅の先には青い色が見えます。
”アオ”オサムシの地域亜種であることを実感することができ、かつ認識を改めることができました。
ところでこの子が出たところは、左にカニ歩きしてかなり陽の当たる方でした。
こんな様子。
今度はスジアオが出たところにから右にカニ歩きをしてみました。
すると・・
これで3種揃いました。
そして・・
はじめてダブルでゲット! しかもアカオサ!
そしてさらに、次の一匹は面白い観察ができました。
越冬している穴に入った状態です。まだ寝ています。
こちらに顔を出しているということは、もし鋤やシャベルでざくっとやってたらギロチンになってたかもしれません。
この光景を見られたのは新兵器のおかげだったかもですね。
貴重なシーンなので色々な角度で撮影しました。
まだ起きません。
穴から落っこちそうになるくらい入口の土を崩しましたが、結局手に取るまでは起きませんでした。
さあ、こんなに大量に採れ、おもしろい写真も撮れたのでもうお腹いっぱいと言えばそうなのですが、
本来の種のアオオサムシも掘り当てたくなりました。
(このロケーションにいることはわかっていますので)
ただ、もしも(ぜいたくなことですが)次もアカだったらそれでやめることにしました。
少し場所を変えるため、カニ歩きはやめて谷側に。つまりほぼ南向きのポイントへ。
結果は・・
”アカ”でした。
こういう風にごく浅い角度で見た場合、背中(前翅)に青い色が浮かぶということがこの写真でもわかります。
(個体差もあるかもしれません)
最後の子がとれたのはこんなポイント。
ほぼ南向きなのですが、梢が覆いかぶさっているため、半日陰でやや湿り気のある場所でした。
というわけで、オサムシマンションはまたもや手狭になったので、さらに分譲しました。
スジアオ&アワカズサのお部屋
と、アカオサ専用のお部屋
にしました。
もうこれ以上は入居しないと思います。(うちで越冬した子はザンネンながら星になりました)
しかしまぁ、オサムシオンリーのコアな記事になりましたが、これで今シーズンのオサホリはおしまいです。
これからはお招きした子たちの飼育とフィールドでの観察を楽しみます。
今日の湯加減
この週末は所用で浜松に行っているため予約投稿です。
師匠のTさんと行く予定だったのですが、残念ながら体調を崩されて中止ということになったのです。
でも、時期的に今シーズン最後のオサホリになるだろうということと、天気も良かったので単騎出陣したのでした。
ところがひとつ目のロケーションはこれも前記事に書いたとおり、倒木などのため沢や支流に侵入不可で、良さそうなポイントがなかったのです。
その代わりに山道沿いでチョウチョたちに遊んでもらいました。
そして、この桜(マメザクラかな?)を撮ったあと下山し、お昼を食べて次のロケーションへ向かったのでした。
さて、今回のオサホリには新兵器を投入しました。
それはこれ。
わかりますよね?
そうです。潮干狩り用の道具です。
人呼んで忍者熊手。(96円!)
これを片手に未踏の山道に入っていきました。
そこは山側は岩壁、谷側はダム湖へ向けての断崖という道。
よさそうなポイントが現れるまで、どんどん奥へ奥へと進んでいきましたが、幾つ目かの手掘りの隧道に辿りつくと、その坑内は水浸し。
しかも出口は倒木が折り重なっているのが暗いトンネルの向こうに見て取れました。
これはハズレだったかと思いましたが、せっかくかなり奥まで来たので試し掘りをしてみることに。
トンネル手前に小さな切り通しがあったので、土の壁に向けて忍者熊手を振り下ろしてみました。
しかし、トンネル内が浸水しているくらいですから、とても水分が多く、しかも粘土状に固い土でした。
乾燥していてもよくないのですが、あまり固い土もよろしくありません。
案の定、山側、谷側をそれぞれ何箇所か試掘してみましたが、何も出ない。
少し引き返すと、別の切り通しがありましたが、ここも暗くてじめじめしていて土が固そうでした。
でも一番はじのところは少しだけ明るい。
ここを掘ってだめだったらあきらめて帰ろう、と新兵器をザクッ。
あ、出た!
スジアオゴミムシ (オサムシ科)
これでボウズは免れたとほっとしました。
こんな場所です。
陽が射している正面が南ですから、掘ったところは北向きの斜面。
気をよくしてカニ歩きで掘っていくと・・
出ました。本命!
アカオサムシ (オサムシ科)
この記事を書くためにこの写真をじっくり見ていてあることに気がつきました。
アカオサムシは青く見えることはないと思っていたのですが、この子の前翅の先には青い色が見えます。
”アオ”オサムシの地域亜種であることを実感することができ、かつ認識を改めることができました。
ところでこの子が出たところは、左にカニ歩きしてかなり陽の当たる方でした。
こんな様子。
今度はスジアオが出たところにから右にカニ歩きをしてみました。
すると・・
アワカズサオサムシ (オサムシ科)
これで3種揃いました。
そして・・
アカオサムシ (オサムシ科)
はじめてダブルでゲット! しかもアカオサ!
そしてさらに、次の一匹は面白い観察ができました。
越冬している穴に入った状態です。まだ寝ています。
こちらに顔を出しているということは、もし鋤やシャベルでざくっとやってたらギロチンになってたかもしれません。
この光景を見られたのは新兵器のおかげだったかもですね。
貴重なシーンなので色々な角度で撮影しました。
まだ起きません。
穴から落っこちそうになるくらい入口の土を崩しましたが、結局手に取るまでは起きませんでした。
さあ、こんなに大量に採れ、おもしろい写真も撮れたのでもうお腹いっぱいと言えばそうなのですが、
本来の種のアオオサムシも掘り当てたくなりました。
(このロケーションにいることはわかっていますので)
ただ、もしも(ぜいたくなことですが)次もアカだったらそれでやめることにしました。
少し場所を変えるため、カニ歩きはやめて谷側に。つまりほぼ南向きのポイントへ。
結果は・・
”アカ”でした。
こういう風にごく浅い角度で見た場合、背中(前翅)に青い色が浮かぶということがこの写真でもわかります。
(個体差もあるかもしれません)
最後の子がとれたのはこんなポイント。
ほぼ南向きなのですが、梢が覆いかぶさっているため、半日陰でやや湿り気のある場所でした。
オマケ
というわけで、オサムシマンションはまたもや手狭になったので、さらに分譲しました。
スジアオ&アワカズサのお部屋
と、アカオサ専用のお部屋
にしました。
もうこれ以上は入居しないと思います。(うちで越冬した子はザンネンながら星になりました)
しかしまぁ、オサムシオンリーのコアな記事になりましたが、これで今シーズンのオサホリはおしまいです。
これからはお招きした子たちの飼育とフィールドでの観察を楽しみます。
今日の湯加減
今回のオサホリでアカオサについて認識をあらためたこと。
・横穴を掘って外側に向いている
・かなり湿った場所にもいる
・条件によっては南向きの斜面にもいる
そして
・角度によっては青い色が見える
この成果を認めていただき、一緒に行けなかったオサマイスターのTさんから免許皆伝されました♪
師匠、また来シーズンご一緒しましょう!
それにしても、山道で忍者熊手を持って歩いているとかなり怪しいですね・・
この週末は所用で浜松に行っているため予約投稿です。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
お早うございます。
潮干狩り用の新兵器が活躍しましたね〜
虫系は苦手です・・・(-。-;)
by yakko (2014-04-05 09:34)
おもしろいです。潮干狩り用の道具を使うなんて思いもしませんでした。
これだとムシを傷つけることも少なそう?^^
アオオサムシっていうオサムシくんがいるのですね。
アオウミオサムシは居ないよねw
まだ、あお&うみの名前のイキモノ。あおうみがめと、アオウミウシの2つしか知らないので、他にも居たら楽しいなって思って^^
by リュカ (2014-04-05 10:34)
こんにちは^^
随分掘り当てましたね。
これだけ当てられればぜふさんも間違いなくマイスターですね^^
by mimimomo (2014-04-05 15:05)
根性で探り当てましたね、時期的に最後と云うことは
冬眠から覚める頃なんですね。
by g_g (2014-04-05 17:54)
『オサホリ』を『オサボリ』と読み間違えたbさんです(笑)
ちょっと見は私の天敵さんと見め形が似たはるので
お台所で出くわしたらドキッかな(笑)
by barbie (2014-04-05 19:30)
凄い執念の探索ですね。(^^)//""""""パチパチ
by Silvermac (2014-04-06 07:45)
>yakkoさん
え~と、このブログ、虫系ばかりなんですけど・・^^;
>リュカさん
アオウミオサムシかぁ・・まだ見たことないですねぇ^^
アオウ・・バタマムシならいますけどね^^;
>mimimomoさん
たぶんまだ誰も立ち入ってない場所だったのだと思います。
先客がきているとわかるんですよ^^;
>g_gさん
そのとおりです。うちで冬眠してた子たちもみなお目覚めです。
>bはん
オサボリも大好きですよ^^
アカオサは天敵さんと色が少し似てますかね・・ でも実際見たら全然違いますからきっと平気だと思いますよ♪
>Silvermacさん
もっと掘れたと思いますが、これ以上はムダな採集になるのでやめました。
by ぜふ (2014-04-06 08:00)
潮干狩りの道具もこうして役にたつとは(^_^;)
by sasasa (2014-04-06 17:52)
すごい。さすが昆虫博士。
もう少ししたらこのまま木更津直行ですね^^
by aidesu (2014-04-06 18:13)
驚きました。まさに潮干狩りのように、掘ってしまうとは。
文字通り「オサ掘り」ですね。ツメとツメの間が広いから、ギロチンに
してしまうような事故は、あまり起きないでしょうか^^;?
by sakamono (2014-04-06 19:19)
天気がいい日は、対岸の房総半島がよく見えます。
でもなかなか行く機会がなくて、チーバ君が泣いているかも。
ルーミス。いいですね。
by アサギいろ (2014-04-06 21:00)
これはまさに「オサホリ」から「オサヒガリ」にグレードUPじゃ
ないですか。
ざっくざっく掘れるのが貝じゃなくてオサムシって言うのが
おもしろすぎる。
by 響 (2014-04-06 22:54)
>さささん
潮干狩りに限らず、昆虫採集・飼育に応用できる道具は色々あると思います。
>aidesuさん
木更津も富津も行ったことアリマスヨ。
でも微妙にシーズンは重ならないんですよね・・^^;
>sakamonoさん
師匠でさえ、ギロチンやってたのでどうにか工夫はできないかと思ったしだいです。
>アサギいろさん
対岸ですか、浜金谷までフェリーでいらっしゃればすぐですよ^^
ルーミスの越冬個体には会えませんでした・・
>響さん
潮の満ち引きには関係ないですし、食べもしませんが・・
やってみるとハマリますよ~^^
by ぜふ (2014-04-07 00:20)
最初見たとき、なんで熊手で?とか思ったんですが、
成程。そういう事だったんですね。確かに何も考えずに
スコップとかでざくざくやってたらと考えると・・・。
細かい配慮だなあ。奥が深いモノですね。
by うえいぱうわ (2014-04-07 18:52)
新兵器大活躍
虫さんたちは、少々迷惑かしら、、
by engrid (2014-04-08 18:06)
>うえいぱうわさん
初の試みでした^^; が、さっそく効力発揮しました^^
スコップでも細かく丁寧に掘れば変わりはないと思いますが・・なかなか効率がよくないでしね。
>engridさん
それほど個体数が少ない種ではないですし、こういう良い環境であれば数匹程度採集しても全く問題はないのでご安心を。
また、スコップでギロチンにしてしまうよりは良いかなと^^;
でも全部飼育するよりは、半分くらいは昆虫少年たちにゆずろうかな♪
by ぜふ (2014-04-08 22:16)
大漁? でしたね ^^
新兵器、忍者熊手のおかげですね。オサムシマンション、入居完了でこれからはその生活風景が見せて頂けるのですね。楽しみです。
はい、熊手を持って山の中は・・・^^;
大分、怪しいです 笑
by moz (2014-04-11 05:40)
>mozさん
大漁でした♪
彼らは基本的に夜行性。昼間は土や葉っぱの下でじっとしているので、
生活風景はなかなかお見せでないかもしれません。
飼っている本人も覗き見しているような感じなので^^;
by ぜふ (2014-04-11 06:55)