"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
オサホリブラザーズ [オサムシ]
前回は下見どころかポイントも見つけられずに終わったので、ぶっつけ本番ということになりました。
昆虫塾のTさんとは鴨川駅で待ち合わせ。
ところが当日、2013年11月23日、勤労感謝の日は交通事情が大変な日でした。
西の東名高速、中央高速、北の関越、東北、そしてチバの京葉道路、すべてで朝から事故による渋滞発生。
京葉道路は一部区間通行止めでした。
最寄りのIC入口が封鎖されていたので、下道で向かうことにしましたが、早めに出発(7時頃)していたので間に合う目算を立てられました。
時間が早いせいか、下道がいつもより空いていて、養老渓谷に向かうK81号線もすこぶる順調。
養老渓谷を過ぎてR465に入った頃には時間に余裕ができてきました。
この時期、R465といえば・・そうだ、筒森、行こう! ということで、新しいトンネルを抜けて左折。
いつもの焼き芋屋さんがでていました。
さすがにこの時間、まだ焼き芋は投入したばかり、焼きあがるのを待つ時間はないので何枚か紅葉の写真を撮って寄り道は終了。
ところで、Tさんの方も朝から大変だったのです。
最寄り駅から電車に乗ろうとしたら、人身事故で運転見合わせ。タクシー待ちも行列発生。
そこでやむなく特急の始発駅までバスで向かったものの、すんでのところで乗り遅れ・・
待ち合わせ時間に間に合わないことをメールで知らせてくれていたのですが、こちらは山の中で着信できず。
鴨川まで下ったところでやっとメールに気がつきました。
そこで鴨川駅のコンビニでも寄ってコーヒーでも買おうと思ったのですが、駅前にコンビニがない。
でも、なんとイオンが朝7時半から開いている!
コーヒー飲んだり買い物したりしているうちにTさんの乗った電車の到着時刻になりました。
無事ピックアップして目的地に向かいました・・が、Tさんの提案で少し手前の場所で停止。
ヤギに挨拶して林道に突入です。
ところでタイトルの”オサホリ”というのは、オサムシ堀りのこと。
冬眠中のオサムシを掘り当てる、宝探しのような昆虫採集です。
今回のお目当てはアオオサムシの房総亜種。
南房総にしかいない地域変異種で、体がアオ(青)ではなく赤いため、”アカオサムシ”と呼ばれています。
さて、入ってすぐ左、斜め上方にのびる林道の支線があったので入ってみます。
周囲の様子からして、いかにもいそうな山道の崖。
とはいえ、手当たりしだいというわけではなく、見当をつけて掘ります。
ふたりで何箇所か掘りましたが、土がやや固く、掘るとまもなく岩がむき出しになる。
こんな子や。
こんな子がいただけなので、ここはあきらめて本線の奥に行ってみることにしました。
廃棄物置き場のようなところを過ぎてさらに進みます。
ずんずん進むTさんをよそに、陽だまりに舞い降りてきた子たちに気を取られる・・
ルーミスも飛びそうな渓谷沿いなのですが、現れたのはムラサキだけでした。
奥にはトンネルがあったようですが、この林道は岩盤率が高いし、こんなのまであるので探索中止です。
車で当初の目的地に向かう道を進んでいると、”トンネル崩落通行止め”の表示が。
どうしようかと思いましたが、とにかく行ってみようということになり、車を降りて徒歩で進みました。
ところがトンネル内は崩落している様子もなく、難なく目的の場所にたどり着くことができたのでした。
さあ、オサホリ再開です。
Tさんは伝家の宝刀? 使い込んだピッケル状の道具を使って土をザクザクと崩していきます。
すると、「あ、出た!」という雄叫びが。
これでした。 まだ寝ています。
うわ、いきなりアカオサムシか?と思ってしまいましたが、これは 安房上総オサムシ というオサムシの仲間です。
名前のとおり、これも地域変異種だそうですがお目当ての子ではない。
アカオサムシよりも個体数が多いらしく、このあと数匹採集できました。
アワカズサがとれただけでもうれしかったのですが、こんな子もとれました。
この子は眠りが浅かったようで、ちょこちょこと活発に動き回ります。
頭と首(胸)の部分がメタリックブラウンでとても美しいオサムシ。
ちなみにオサムシの仲間のほとんどは翅が退化していて飛ぶことができません。
飛ぶことができないので移動範囲が狭くなり、そのため地域変異種が発生しやすいのです。
そしてその瞬間は突然訪れました。
無意識に同じ言葉が口からでました。
「あ、出た!」
どれどれと見に来たTさん。
「あ、これはアカオサですよ!」
やりました。
Tさんの手前、冷静を装っていましたが、気持ちはふわふわと浮いてしまっていました。
「大きいですね」
「色もアワカズサとは少し違うでしょ」
大きさはほぼ倍、色もアカオサは深くて鈍い、使い込んだ鉄瓶のような色をしています。
「いいなぁ、ボクもほしいなぁ」 ともらすTさん。
「もう一匹でたら差し上げます」 とえらそうに言えたのも束の間、
「あ、出た!」
みごとTさんも掘り当てました。 さすがです。
このあともしばらく宝探しを続け、少し奥の方まで行ってみましたが、アカオサは出ず。
沢の入口まで、来た道を引き返しながらも探し続けましたが、とうにお昼も過ぎたので引き上げました。
オサホリブラザーズの収獲はアカオサ2、スジアオ2、アワカズサ約10。 上々の成果でした。
お昼はいつものまんぼうへ。
マスターに成果を披露して、地域変異種の説明をしました。
ラーメンはいつものようにうまい。
新メニュー「葱ラーメン」にも惹かれましたが、Tさんをお連れしたのでイチオシのトンコツを。
お祝いなのでギョーザも。
ゆっくりコーヒーを飲んでいるともう2時過ぎでしたが、せっかくなのでもう一か所行きましょうということになり、下見で行った豊英湖へ。
テングチョウに会えた道を奥まで進んでみましたが、結局収穫はなしでした。
唯一みつけた子。
少し弱っていそうでしたが連れては帰りませんでした。
今日の湯加減
昆虫塾のTさんとは鴨川駅で待ち合わせ。
ところが当日、2013年11月23日、勤労感謝の日は交通事情が大変な日でした。
西の東名高速、中央高速、北の関越、東北、そしてチバの京葉道路、すべてで朝から事故による渋滞発生。
京葉道路は一部区間通行止めでした。
最寄りのIC入口が封鎖されていたので、下道で向かうことにしましたが、早めに出発(7時頃)していたので間に合う目算を立てられました。
時間が早いせいか、下道がいつもより空いていて、養老渓谷に向かうK81号線もすこぶる順調。
養老渓谷を過ぎてR465に入った頃には時間に余裕ができてきました。
この時期、R465といえば・・そうだ、筒森、行こう! ということで、新しいトンネルを抜けて左折。
いつもの焼き芋屋さんがでていました。
さすがにこの時間、まだ焼き芋は投入したばかり、焼きあがるのを待つ時間はないので何枚か紅葉の写真を撮って寄り道は終了。
ところで、Tさんの方も朝から大変だったのです。
最寄り駅から電車に乗ろうとしたら、人身事故で運転見合わせ。タクシー待ちも行列発生。
そこでやむなく特急の始発駅までバスで向かったものの、すんでのところで乗り遅れ・・
待ち合わせ時間に間に合わないことをメールで知らせてくれていたのですが、こちらは山の中で着信できず。
鴨川まで下ったところでやっとメールに気がつきました。
そこで鴨川駅のコンビニでも寄ってコーヒーでも買おうと思ったのですが、駅前にコンビニがない。
でも、なんとイオンが朝7時半から開いている!
コーヒー飲んだり買い物したりしているうちにTさんの乗った電車の到着時刻になりました。
無事ピックアップして目的地に向かいました・・が、Tさんの提案で少し手前の場所で停止。
ヤギに挨拶して林道に突入です。
ところでタイトルの”オサホリ”というのは、オサムシ堀りのこと。
冬眠中のオサムシを掘り当てる、宝探しのような昆虫採集です。
今回のお目当てはアオオサムシの房総亜種。
南房総にしかいない地域変異種で、体がアオ(青)ではなく赤いため、”アカオサムシ”と呼ばれています。
さて、入ってすぐ左、斜め上方にのびる林道の支線があったので入ってみます。
周囲の様子からして、いかにもいそうな山道の崖。
とはいえ、手当たりしだいというわけではなく、見当をつけて掘ります。
ふたりで何箇所か掘りましたが、土がやや固く、掘るとまもなく岩がむき出しになる。
こんな子や。
ヤマアカガエル?
こんな子がいただけなので、ここはあきらめて本線の奥に行ってみることにしました。
サワガニ
廃棄物置き場のようなところを過ぎてさらに進みます。
ずんずん進むTさんをよそに、陽だまりに舞い降りてきた子たちに気を取られる・・
ムラサキシジミ (シジミチョウ科)
ルーミスも飛びそうな渓谷沿いなのですが、現れたのはムラサキだけでした。
奥にはトンネルがあったようですが、この林道は岩盤率が高いし、こんなのまであるので探索中止です。
イノシシ用のワナ (実動中)
車で当初の目的地に向かう道を進んでいると、”トンネル崩落通行止め”の表示が。
どうしようかと思いましたが、とにかく行ってみようということになり、車を降りて徒歩で進みました。
ところがトンネル内は崩落している様子もなく、難なく目的の場所にたどり着くことができたのでした。
さあ、オサホリ再開です。
Tさんは伝家の宝刀? 使い込んだピッケル状の道具を使って土をザクザクと崩していきます。
すると、「あ、出た!」という雄叫びが。
これでした。 まだ寝ています。
アワカズサオサムシ (オサムシ科)
うわ、いきなりアカオサムシか?と思ってしまいましたが、これは 安房上総オサムシ というオサムシの仲間です。
名前のとおり、これも地域変異種だそうですがお目当ての子ではない。
アカオサムシよりも個体数が多いらしく、このあと数匹採集できました。
アワカズサがとれただけでもうれしかったのですが、こんな子もとれました。
スジアオゴミムシ (オサムシ科)
この子は眠りが浅かったようで、ちょこちょこと活発に動き回ります。
頭と首(胸)の部分がメタリックブラウンでとても美しいオサムシ。
ちなみにオサムシの仲間のほとんどは翅が退化していて飛ぶことができません。
飛ぶことができないので移動範囲が狭くなり、そのため地域変異種が発生しやすいのです。
そしてその瞬間は突然訪れました。
無意識に同じ言葉が口からでました。
「あ、出た!」
どれどれと見に来たTさん。
「あ、これはアカオサですよ!」
やりました。
アカオサムシ (オサムシ科)
Tさんの手前、冷静を装っていましたが、気持ちはふわふわと浮いてしまっていました。
「大きいですね」
「色もアワカズサとは少し違うでしょ」
アワカズサオサムシ(左)、アカオサムシ(右)
大きさはほぼ倍、色もアカオサは深くて鈍い、使い込んだ鉄瓶のような色をしています。
「いいなぁ、ボクもほしいなぁ」 ともらすTさん。
「もう一匹でたら差し上げます」 とえらそうに言えたのも束の間、
「あ、出た!」
みごとTさんも掘り当てました。 さすがです。
このあともしばらく宝探しを続け、少し奥の方まで行ってみましたが、アカオサは出ず。
沢の入口まで、来た道を引き返しながらも探し続けましたが、とうにお昼も過ぎたので引き上げました。
オサホリブラザーズの収獲はアカオサ2、スジアオ2、アワカズサ約10。 上々の成果でした。
オマケ
お昼はいつものまんぼうへ。
マスターに成果を披露して、地域変異種の説明をしました。
ラーメンはいつものようにうまい。
新メニュー「葱ラーメン」にも惹かれましたが、Tさんをお連れしたのでイチオシのトンコツを。
お祝いなのでギョーザも。
ゆっくりコーヒーを飲んでいるともう2時過ぎでしたが、せっかくなのでもう一か所行きましょうということになり、下見で行った豊英湖へ。
テングチョウに会えた道を奥まで進んでみましたが、結局収穫はなしでした。
唯一みつけた子。
ウラギンシジミ (シジミチョウ科)
少し弱っていそうでしたが連れては帰りませんでした。
今日の湯加減
今日はF会の会合があったので、アワカズサオサをすべて献上してきました。
アカオサはどうしたかですって?
また冬眠しはじめたので、このままお休みしてもらうことにしました。
冷蔵庫に入れるかどうか思案中です・・
オマケ その2
錦に染まる夕木川
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
おはようございます^^
おめでとうございます♪
by mimimomo (2013-12-01 07:46)
お早うございます。
オサムシを初めて見ました。(苦手です) 採集は大変ですね〜
錦に染まる夕木川・・・素敵です(^_^)
by yakko (2013-12-01 08:25)
イノシシ用の罠が稼働してるってことはイノシシとばったり
出くわす可能性も高いってことですね。
至近距離だと、けっこう怖いかも?
そういえば以前、林道で狸とばったり鉢合わせした事が
ありますが、お互い大慌てでじたばたしちゃいました(笑)
by うえいぱうわ (2013-12-01 11:07)
「オサホリ」というタイトルを見て、「オサムシ堀りかな?」と想像が
働くようになってしまいました^^;。
地域変異種というものもいるんですね。
by sakamono (2013-12-01 13:54)
オサムシ、名前も姿も初めてです。
by Silvermac (2013-12-01 15:48)
やっぱりどこでも掘れば良いってわけじゃないのですね。
でもちょっとこのレポみて掘りたくなってきた。
by 響 (2013-12-01 19:12)
そういうことなのかと、記事を読みながら納得
採集は、宝探しのようですね
年季が、教えることなのかしら
・・・実は、オサボリブラザーズと
読み違えしてしまいました、ごめんなさい
by engrid (2013-12-01 21:24)
何か宝さがしのようですね(^_^;)
by sasasa (2013-12-01 21:26)
>mimimomoさん
ありがとうございます。でもこの種はニガテですよね?^^;
>yakkoさん
ここにもニガテな人が^^
どんな生き物でも希少種となるとなかなか大変・・今回はそうでもなかったですが^^;
>うえいぱうわさん
チバの山では、イノ・シカ・サル普通にいますよね。
むしろタヌキに出くわすのはめずらしいですよ^^ (昼間ならなおさら)
>sakamonoさん
すばらしいっ! ムシブロ冥利に尽きます^^
移動性の低い虫はその傾向が顕著になりますね。
>Silvermacさん
とても魅力的な昆虫です。ゴミムシといった方がとおりがいいかもしれませんね^^
>響さん
近隣県ならいつでも実地でアドバイスするんでけどね・・ちと遠い・・^^;
でもぜひトライしてみてください。レポ待ってます♪
あ、でもくれぐれも私有地ではしないように^^;
>engridさん
ははは^^ 虫を追っかけているときだけは大丈夫・・・かな?^^;
でもその呼び方今度使わせてください^^
>さささん
地図がないのがむずかしいところです^^
by ぜふ (2013-12-01 22:40)
本題とは違うところに反応します^^
まんぼうは鴨川のまんぼうさんなんですね。稲毛じゃなくて。
ラーメンもお祝いの餃子もおいしそうですね。
最後の川面に移る赤黄緑、すてきです。
by ぐす (2013-12-02 10:43)
>ぐすさん
鴨川です。K24沿いです。うまいです。おすすめです。
稲毛にもあるんですね・・知りませんでした^^;
川面はひと目見て感動しました♪
by ぜふ (2013-12-02 22:14)
私なら焼き芋が焼きあがるまで動きません!( ^ω^ )
by mipoko (2013-12-03 00:16)
とても珍しいオサムシなんですね。それが、行かれた方と一匹ずつ ^^
ちゃんと、お二人ともつかまえられてよかったですね!!
ほんと、 " 使い込んだ鉄瓶 " のような色ですね。冷蔵庫で冬眠なんですか? さむそーー ^^;
by moz (2013-12-03 17:44)
こんばんは^^
そうそ、わたくしはカナブン系は駄目なんですぅ~ あのぶ~~~んと飛ぶ音が(><;;;
by mimimomo (2013-12-03 19:10)
え、まんぼうって稲毛にもあるの?(@@
by mimimomo (2013-12-03 19:11)
>mipokoさん
ははは^^ いい子ですね~
そういうくいしんぼにはきっとオマケをくれますよ。この焼き芋屋さん。
(おととしもらった実績あり^^)
>mozさん
そうなんです。こういう場合、引き分けが一番いいんですよね^^
冷蔵庫は湿度もあり、気温も安定していて冬眠には悪くないんです。
ただ、入れたら春まで会わない覚悟をしないといけないんです・・
>mimimomoさん
オサムシはね、飛べないんです。全く音はださず、おとなしい昆虫です。
かわいいですよ^^
稲毛といっても四街道の方みたいです。行ったことはありません。
by ぜふ (2013-12-03 23:10)
昔サワガニのたくさんいるポイントがあって
何匹か採っては素揚げにして酒の肴にしておりました。
趣味の合う人どうしの遠征は楽しいですよね^^
by aidesu (2013-12-07 18:50)
>aidesuさん
なかなかワイルドな酒盛りですね~
でもうまいですよね、スキです^^
ほんとに楽しいですね、撮影会ではなくて採集会ですが。
by ぜふ (2013-12-08 09:17)