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湿原訪問 ~チバ編~ と ベッコウバチについて [探虫行]
知らない場所へ行ってみようかなと思うとき、どうやって決めますか?
お目当てのキーワードでネット検索とか、エリアを絞ってそこで何かイベントをやっていないか調べるとか、
いろいろとアプローチの仕方はあると思いますが、フィールドを探すのにもっぱら使うのは地図です。
チバの地図を広げて森林や川や公園に留意しながらぼんやり眺めているだけでもヒマがつぶれますが、
今回はある文字列に目が留まりました。それは・・
「食虫植物群落」
いつものごとくですが、ピンときてしまったらろくに下調べもせずにそそくさと出かけてしまいます。
着いたところは圃場の一角、川沿いに広がる湿原でした。
修学に来ている子どもたちや親子連れがたくさんいて、それぞれを観察指導員の方たちが案内していました。
群落自体はそれほど大きなものではないので、説明してもらいながら一周するのに30分もかかりません。
食虫植物というと、ウツボカヅラやハエトリグサがまず思い浮かんだのですが、ここにはありませんでした。
モウセンゴケも時期が過ぎてしまったようで見ることができませんでした。
たくさん見られたのはこれ。
露がついてるように見えるのが粘着液で、触ってみるとかなりのネバネバ度でした。
石もくっつくほどなので ”イシモチソウ” という名前がついたそうです。
他にもいくつか説明してもらいましたが、指導員の方にマヌケな質問をしてしまいました。
「食虫植物は虫を捕まえられないと枯れるのでしょうか?」
「光合成はしていますから虫が捕れなくても生きていけます」
当たり前ですね・・・食虫植物にとって虫は栄養補助食品なんです。 指導員の方もおっしゃってました。
「虫をたくさん食べた植物は元気に生長します」
捕虫網を持つタヌキモは水中のミジンコを捕食するそうですが、小さすぎて至近距離じゃないと見えないほど。
食虫植物は意外と小さいものが多くて捕まえるのもハエなどの小さい昆虫のようです。
イトトンボでもいったんつかまっても逃げてしまうそうです。
そんな小さな植物は撮影するのがタイヘン、木道の上では他の見物客のジャマになるのでムリでした。
代わりにちょっと珍しい花を撮りました。
これはこの日はじめて開花したそうでした。
こちらもぽつぽつと咲いていましたが終盤のようでした。
それからこれは
ハラビロトンボがいるというので、このあと周りの田んぼを散策してみましたが、オニヤンマを一頭みかけただけ。
川岸のほうまで堤に沿って歩いていて、この子を見つけてやっと気分が上がってきました。
しかし同定がむずかしい。 アジアイトトンボの未成熟メスかしら・・
気分があがってきたのにめぼしい虫を見つけることがとうとうできませんでした。
みんな食虫植物に食べられちゃったのかな・・・いやいや大きな虫は捕まらないから。
というわけでではないですが、先週のホームフィールド観察会から。
入口の竹林の中で輝いていた子。周期的にパカッと一瞬だけ翅を広げます。
それから案内板の柱に並んでとまってた子。クロオオアリより小さいくらい。
実はこのときの観察テーマは「蜂」だったのですが、写真を一枚も撮ってなかったことにあとで気がついた・・
でもちゃんと説明は聞いてお勉強はしました。
ベッコウバチという狩りをするハチがいますが、数年前にクモバチと改名されたそうです。(知りませんでした)
オオモンクロベッコウ は、 オオモンクロクモバチ に。
オオシロフベッコウ は、 オオシロフクモバチ に。
ベッコウバチ(キバネオオベッコウ) は、 ベッコウクモバチ に。(注)
これまたハチではありませんが、集合場所で子どもが見つけた子。
シャツにくっついたまま知らずに家まで連れて帰ってきた子。 よくいる子ですが、よくよく見るとかわいい。
キラキラの碧色はタマムシにまけないくらいでしょ、と胸を張っているように見えます。
今日の湯加減
(注)編集後記
狩りバチの講話のときに館長に質問してみました。ベッコウバチはクモバチと呼ぶようになったのですかねと。
そしたら、ウスバシロチョウのことも引き合いにだされて、
たしかに近年は”ベッコウ”という言葉が身近ではなくなってるのでピンとこないかもしれませんが、
安直に変えるのはいかがなものかとおっしゃってました。
ただ、言葉もそうですが名前も定着しなかったらそのうちに廃れるとも。
蛇足
モンシロチョウだってモンクロシロチョウと呼んだっていいですしねとも。(←すごく同感です!)
お目当てのキーワードでネット検索とか、エリアを絞ってそこで何かイベントをやっていないか調べるとか、
いろいろとアプローチの仕方はあると思いますが、フィールドを探すのにもっぱら使うのは地図です。
チバの地図を広げて森林や川や公園に留意しながらぼんやり眺めているだけでもヒマがつぶれますが、
今回はある文字列に目が留まりました。それは・・
「食虫植物群落」
いつものごとくですが、ピンときてしまったらろくに下調べもせずにそそくさと出かけてしまいます。
キアゲハ(ペア)とコオニユリ
着いたところは圃場の一角、川沿いに広がる湿原でした。
修学に来ている子どもたちや親子連れがたくさんいて、それぞれを観察指導員の方たちが案内していました。
この湿原そのものが天然記念物
群落自体はそれほど大きなものではないので、説明してもらいながら一周するのに30分もかかりません。
食虫植物というと、ウツボカヅラやハエトリグサがまず思い浮かんだのですが、ここにはありませんでした。
モウセンゴケも時期が過ぎてしまったようで見ることができませんでした。
たくさん見られたのはこれ。
ナガバノイシモチソウ
露がついてるように見えるのが粘着液で、触ってみるとかなりのネバネバ度でした。
石もくっつくほどなので ”イシモチソウ” という名前がついたそうです。
他にもいくつか説明してもらいましたが、指導員の方にマヌケな質問をしてしまいました。
「食虫植物は虫を捕まえられないと枯れるのでしょうか?」
「光合成はしていますから虫が捕れなくても生きていけます」
当たり前ですね・・・食虫植物にとって虫は栄養補助食品なんです。 指導員の方もおっしゃってました。
「虫をたくさん食べた植物は元気に生長します」
捕虫網を持つタヌキモは水中のミジンコを捕食するそうですが、小さすぎて至近距離じゃないと見えないほど。
食虫植物は意外と小さいものが多くて捕まえるのもハエなどの小さい昆虫のようです。
イトトンボでもいったんつかまっても逃げてしまうそうです。
そんな小さな植物は撮影するのがタイヘン、木道の上では他の見物客のジャマになるのでムリでした。
代わりにちょっと珍しい花を撮りました。
これはこの日はじめて開花したそうでした。
コバノギボウシ
こちらもぽつぽつと咲いていましたが終盤のようでした。
サギソウ
それからこれは
カワラナデシコ?
ハラビロトンボがいるというので、このあと周りの田んぼを散策してみましたが、オニヤンマを一頭みかけただけ。
川岸のほうまで堤に沿って歩いていて、この子を見つけてやっと気分が上がってきました。
しかし同定がむずかしい。 アジアイトトンボの未成熟メスかしら・・
気分があがってきたのにめぼしい虫を見つけることがとうとうできませんでした。
みんな食虫植物に食べられちゃったのかな・・・いやいや大きな虫は捕まらないから。
*
というわけでではないですが、先週のホームフィールド観察会から。
入口の竹林の中で輝いていた子。周期的にパカッと一瞬だけ翅を広げます。
ハグロトンボ ♂ (カワトンボ科)
それから案内板の柱に並んでとまってた子。クロオオアリより小さいくらい。
トウキョウヒメハンミョウ
実はこのときの観察テーマは「蜂」だったのですが、写真を一枚も撮ってなかったことにあとで気がついた・・
でもちゃんと説明は聞いてお勉強はしました。
ベッコウバチという狩りをするハチがいますが、数年前にクモバチと改名されたそうです。(知りませんでした)
オオモンクロベッコウ は、 オオモンクロクモバチ に。
オオシロフベッコウ は、 オオシロフクモバチ に。
ベッコウバチ(キバネオオベッコウ) は、 ベッコウクモバチ に。(注)
これまたハチではありませんが、集合場所で子どもが見つけた子。
タマムシ (タマムシ科)
オマケ
シャツにくっついたまま知らずに家まで連れて帰ってきた子。 よくいる子ですが、よくよく見るとかわいい。
アオドウガネ (コガネムシ科)
キラキラの碧色はタマムシにまけないくらいでしょ、と胸を張っているように見えます。
今日の湯加減
今日から虫の詩人の館(ファーブル昆虫館)にて、夏休み特別企画「奥本大三郎講演会」が開催されます。
本日が第一回、『ふしぎなスカラベ』
明日が第二回、『狩りをするハチ』
13日が第三回、『セミの歌のひみつ』
そして15日が最終回、『サソリの決闘』 です。
まだ、日によっては空きがあるようです。詳細・お申し込みは http://www.fabre.jp/event.html まで。
寺子屋形式で間近に館長の講話が聞けるめったにないチャンスですのでご興味のある方はぜひ。
明日がちょうど狩りバチの話でした。
(注)編集後記
狩りバチの講話のときに館長に質問してみました。ベッコウバチはクモバチと呼ぶようになったのですかねと。
そしたら、ウスバシロチョウのことも引き合いにだされて、
たしかに近年は”ベッコウ”という言葉が身近ではなくなってるのでピンとこないかもしれませんが、
安直に変えるのはいかがなものかとおっしゃってました。
ただ、言葉もそうですが名前も定着しなかったらそのうちに廃れるとも。
蛇足
モンシロチョウだってモンクロシロチョウと呼んだっていいですしねとも。(←すごく同感です!)
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
タマムシ、いいですねぇ。
なぜか、生きているタマムシに出会えないんですよ。
by さとし (2013-08-10 13:20)
こんばんは^^
最初の場所、わたくし多分行ったことがあります。
夫のアッシー君に^^ 行くのに時間がかかる割りに、狭い所。
虫は少ないですよね、あの場所は。
by mimimomo (2013-08-10 21:06)
僕も地図マニアで地図を見ていると時間の経つのを忘れます^^
by aidesu (2013-08-10 21:38)
今日はチバに行ってきました。
海あり山あり湿原あり、楽しいですね(^_−)−☆
私も地図が大好き、時刻表旅行も好きだったんですがROGANで時刻表の文字が厳しくなりました(^^;;
by barbie (2013-08-10 22:58)
>さとしさん
タマムシは今頃がトップシーズンなので生息地ならきっと昼間飛んでると思います。
タマタマ出くわさないだけ?^^
>mimimomoさん
そうなんです、昆虫多いだろうという予測はみごとにハズレました^^;
マメコガネはうじゃうじゃいましたけど^^;
>aidesuさん
グーグルマップも便利ですが、30年くらい前の地図をいまだに広げます^^;
図鑑の次にあきない本です^^
>barbieさん
えっ!?ついに?^^ お迎えできなくてごめんなさい。
それにしても暑かったですね、今日のチバとエドは・・・
ローガンでなくても時刻表はつらいと思います。 うちにはないですが^^;
by ぜふ (2013-08-11 00:25)
オオモンクロベッコウが、 オオモンクロクモバチに改名されていたとは、まったく知りませんでした。
いつ頃からなのか、ググって見ましたが良く分かりませんでしたので、もう少し調べて見ようと思います。
かなり以前ですが、「新しい生命の為に」と言うタイトルで、クモを運ぶ「オオモンクロベッコウ」の記事を書いたことがあるので、詳しく分かれば追記をしておこうと思います。
そう言えば、先月タマムシを久し振りに捕まえたのですが、写真を撮る前に逃がしてしまいました…残念です…
by albireo (2013-08-11 00:31)
毎日猛暑日、家内は早朝から花に水やりです。
気温36どの中、よさこい祭に行ってきました。
by Silvermac (2013-08-11 05:57)
>albireoさん
たしかに言われてみればオオモンクロもシロフも”ベッコウ色”じゃないですものね。
英名がスパイダーワスプだということも今さら気がついてなっとくしました^^
補足情報があったらあとで補記しておきます。
>Silvermacさん
16人も病院へ搬送されたとか・・くれぐれもお気をつけて!
by ぜふ (2013-08-11 06:50)
サギ草が自生しているんですね。
近くの谷戸にもモウセンゴケがあるらしいのですが
まだ見たことがありません。
タマムシが飛ぶ季節ですね。
by masao。 (2013-08-11 07:08)
ナガバのイシモチソウ、滴みたいのがやはりモウセンゴケと同じなんですね、その写真の白い花はイシモチソウの花なんですか?
by g_g (2013-08-11 08:30)
栄養補助なんですね、なるほど、虫を食べなくても光合成で育つことはできるのですね。
てっ、ちょっとわがまま 笑
植物も、ギボウシ、サギソウ、カワラナデシコ(ですね)等、今の時期楽しませてくれるこたちが咲いていたんですね。 ^^
タマムシ捕まえるなんて、すごいです。
by moz (2013-08-11 09:16)
こんばんは^^
今日は奥多摩にある御岳山にレンゲショウマを見に行きました。
お花は勿論写しましたが、虫も写しました。3~4種かしら。
もっともアップは何時になることやら・・・
いつもご訪問ありがとうございます♪
by mimimomo (2013-08-11 19:30)
タマムシ!
あの綺麗な背中は、なかなか見事ですよね。
でも単色でがんばる子も良いと思います(笑)
by うえいぱうわ (2013-08-11 20:37)
>masao。さん
コモウセンゴケはありましたが撮影は断念しました。
タマムシの飛び方はユーモラスでもありますね^^
>g_gさん
そうです、まさに花期だったようです。 かなり小さい花ですが、葉でわかりますね^^
>mozさん
粘液を分泌するための栄養とワリが合うのかなといらぬ心配をしそうです^^;
タマムシは意外にたやすくつかまえられることがありますね^^
>mimimomoさん
再訪ありがとうございます。
レンゲショウマの季節ですね、今日は避暑にもなりましたかね^^
虫のアップ、気長に待ってます。
>うえいぱうわさん
実はお腹も七色にひかるんですよ。
きみどりくんも単色でがんばる仲間?^^
by ぜふ (2013-08-11 23:01)
ハンミョウも種類が多いのですね。昔鎌倉の山路で、道を教えてくれたあの虫の香りが蘇ってきました。玉虫も翔ぶ姿は綺麗ですね。
by SILENT (2013-08-13 03:25)
>SILENTさん
トウキョウヒメハンミョウは小さくてアリかハエと間違うほどです^^
ハンミョウの香りですか・・う~ん、どんな匂いだったかしら・・^^;
タマムシの飛び方はおもしろいですね。
by ぜふ (2013-08-13 07:01)
みたび~~~
おはようございます^^
次回18日、虫も入れることにしました。
写真が小さいし、同定は困難かもしれませんが見てやってください^^
by mimimomo (2013-08-14 09:48)
自分もネットでですが、
地図で調べますね。
地図見てると面白いですよね!
by sasasa (2013-08-14 10:00)
>mimimomoさん
再々訪ありがとうございます^^ 何の虫でしょう・・それは見てのお楽しみですね。
>さささん
神様目線になるからですかね、見飽きないですね^^
by ぜふ (2013-08-15 06:45)
「食虫植物群落」というのは魅力的な言葉ですね。それで、パッと出かけてしまうのも、行動力があります^^;。私も食虫植物は、昆虫を食べて栄養を取っているのだと思っていました^^;。
by sakamono (2013-08-17 11:37)
湿原って見て周るだけで楽しいですよね。
わたくしも行ってまいりました。
タマムシはやっぱり綺麗です。
アオドウガネ・・・・う~ん
やっぱりタマムシの方が・・・(笑)
by 響 (2013-08-17 14:27)
>sakamonoさん
食虫植物群落の周りは昆虫が多いのか少ないのか・・ここの場合に限っては少ないように感じました^^;
>響さん
記事見ました! ハッチョウトンボいいですね~ キイトトンボは撮るのむずかしそう。
アオドウガネは撮るのカンタンです^^
by ぜふ (2013-08-18 21:30)