"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
バビホウ [観察会]
前記事のつづきです。
タケカレハの幼虫を見つけた方がもう一匹田んぼで見つけた子は、何年ぶりかの出会いでした。
観察用の容器に入れて見せてくれました。
ケラは大きくはバッタの仲間ですが、モグラのような前足をしていて地中にすんでいます。
が、写真でもわかるように水をはじくカラダをしているので実は泳ぐことができます。
また、翅は退化しているように見えますが、実は飛ぶこともできます。
カワイイ顔をしていて意外に万能選手の昆虫なんですね。
この子とある遊びをしたかったのですが、自分が採集したのではなかったので、気が引けてやめました。
実は、ケラを見つけたのも観察会が終了した後のことだったのですが、
顔なじみの指導員の方に声をかけてもらって、ミドリシジミの幼虫を一緒に観察することになったのでした。
2日前に観察できたというハンノキに向かい探すことしばし。
2枚の葉っぱが重なるようになったものや、筒状に丸まった葉っぱをひとつひとつ覗いてみたけどいない。
そこへ別のスタッフの方がふとやってきて、この辺にいない?と1本の枝を持ち上げたとき。
露わになったハンノキの幹のど真ん中に、2センチほどの緑色の物体がくっついていました。
あっいたいた! とあわててカメラを向けたのですが、シャッターを押す直前に一陣の風が吹きました。
するとその風にあおられて幼虫はポロリと藪の中に落っこちてしまったのです。
・・ 「ちゃんとつかまってなくちゃあ」と心の中で叫びました ・・
落ちたと思しきところは下草が密集していて、結局その子を探し出すことはできませんでした。
それでもなお、あきらめずに他の枝の葉を探していると指導員の方が見つけてくれました。
「あ、ここにいました!」
2枚の葉っぱを上手につなぎ合わせてテントのようにしている中にちらっと姿が見えています。
ちょっとかわいそうでしたが、撮影のためにテントの端をめくらせてもらうことにしました。
指導員の方に持ってもらい、さっと一枚だけ撮影して元に戻しました。
そんなことをしていると、そのハンノキの目の前の葉に一匹のチョウが舞い降りてきました。
「ワタシも撮って~」と言っているかのように、斜め下、ほんの50センチほどのとても撮りやすい位置でした。
そしてさらにこの子は幸運を呼ぶチョウでもあったのです。
この後、指導員の方と雑談をしたり、タケカレハの幼虫の写真を撮ったりしていると、休憩していた学生が、
一本のクヌギの木の周りに集まっていました。
さっきの子が食事をしていたのです。
ランチタイムを満喫中でしたので、今度は後ろ翅を撮らせてもらいました。
と、その時。
また別の子がカメラのレンズの前に現れたのです。
はじめて見ましたが、指導員の方もこのフィールドでは初観察だとのことでした。
体長は2センチほどですが、最大の特徴であるシッポは15センチにもなる個体もいるとのことです。
漢字の音読み通り、「バビホウ」と呼ばれるこのハチの尻尾は産卵管なのですが、オスも長いのだそうです。
図鑑で見るよりもこの子のシッポは短いように思いましたが、それでも10センチ以上ありました。
シッポに触ってみたのですが、柔らかくもないですが硬くもないという感じ。でも、しなやかでした。
コマユバチの仲間は寄生蜂で、他の昆虫の幼虫に卵を産みつけます。
ウマノオバチの狙いは樹皮の下にいるシロスジカミキリの幼虫。
一心不乱にこのクヌギの幹を探索しているところをみるとこの木にシロスジカミキリの幼虫がいるのでしょう。
しかし、シロスジカミキリの幼虫にかぎるというのはいかにも不思議です。
もしこのフィールドにシロスジカミキリがいなくなったらウマノオバチも絶えてしまうということですから。
(寄生蜂に限らず、ある特定の他の昆虫に依存しているものは日本にも何種類かいます)
さらに不思議なのは、なぜオスにも長い産卵管があるのかということです。
この日、一番最初に撮影した、やはり尻尾に特徴のある虫。
この虫は何度も登場していますが、サソリのような尻尾をしているのはオスだけ。
メスは尻があがっていないのに、”シリアゲムシ”と呼ばれて不満かもしれませんね。。
今日の湯加減
タケカレハの幼虫を見つけた方がもう一匹田んぼで見つけた子は、何年ぶりかの出会いでした。
ケラ (ケラ科)
観察用の容器に入れて見せてくれました。
ケラは大きくはバッタの仲間ですが、モグラのような前足をしていて地中にすんでいます。
が、写真でもわかるように水をはじくカラダをしているので実は泳ぐことができます。
また、翅は退化しているように見えますが、実は飛ぶこともできます。
カワイイ顔をしていて意外に万能選手の昆虫なんですね。
この子とある遊びをしたかったのですが、自分が採集したのではなかったので、気が引けてやめました。
実は、ケラを見つけたのも観察会が終了した後のことだったのですが、
顔なじみの指導員の方に声をかけてもらって、ミドリシジミの幼虫を一緒に観察することになったのでした。
2日前に観察できたというハンノキに向かい探すことしばし。
2枚の葉っぱが重なるようになったものや、筒状に丸まった葉っぱをひとつひとつ覗いてみたけどいない。
そこへ別のスタッフの方がふとやってきて、この辺にいない?と1本の枝を持ち上げたとき。
露わになったハンノキの幹のど真ん中に、2センチほどの緑色の物体がくっついていました。
あっいたいた! とあわててカメラを向けたのですが、シャッターを押す直前に一陣の風が吹きました。
するとその風にあおられて幼虫はポロリと藪の中に落っこちてしまったのです。
・・ 「ちゃんとつかまってなくちゃあ」と心の中で叫びました ・・
落ちたと思しきところは下草が密集していて、結局その子を探し出すことはできませんでした。
それでもなお、あきらめずに他の枝の葉を探していると指導員の方が見つけてくれました。
「あ、ここにいました!」
2枚の葉っぱを上手につなぎ合わせてテントのようにしている中にちらっと姿が見えています。
ちょっとかわいそうでしたが、撮影のためにテントの端をめくらせてもらうことにしました。
ミドリシジミ 幼虫 (シジミチョウ科)
指導員の方に持ってもらい、さっと一枚だけ撮影して元に戻しました。
そんなことをしていると、そのハンノキの目の前の葉に一匹のチョウが舞い降りてきました。
イチモンジチョウ (タテハチョウ科)
「ワタシも撮って~」と言っているかのように、斜め下、ほんの50センチほどのとても撮りやすい位置でした。
そしてさらにこの子は幸運を呼ぶチョウでもあったのです。
この後、指導員の方と雑談をしたり、タケカレハの幼虫の写真を撮ったりしていると、休憩していた学生が、
一本のクヌギの木の周りに集まっていました。
さっきの子が食事をしていたのです。
同一個体
ランチタイムを満喫中でしたので、今度は後ろ翅を撮らせてもらいました。
と、その時。
また別の子がカメラのレンズの前に現れたのです。
ウマノオバチ (コマユバチ科)
はじめて見ましたが、指導員の方もこのフィールドでは初観察だとのことでした。
体長は2センチほどですが、最大の特徴であるシッポは15センチにもなる個体もいるとのことです。
馬尾蜂
漢字の音読み通り、「バビホウ」と呼ばれるこのハチの尻尾は産卵管なのですが、オスも長いのだそうです。
図鑑で見るよりもこの子のシッポは短いように思いましたが、それでも10センチ以上ありました。
シッポに触ってみたのですが、柔らかくもないですが硬くもないという感じ。でも、しなやかでした。
コマユバチの仲間は寄生蜂で、他の昆虫の幼虫に卵を産みつけます。
ウマノオバチの狙いは樹皮の下にいるシロスジカミキリの幼虫。
一心不乱にこのクヌギの幹を探索しているところをみるとこの木にシロスジカミキリの幼虫がいるのでしょう。
しかし、シロスジカミキリの幼虫にかぎるというのはいかにも不思議です。
もしこのフィールドにシロスジカミキリがいなくなったらウマノオバチも絶えてしまうということですから。
(寄生蜂に限らず、ある特定の他の昆虫に依存しているものは日本にも何種類かいます)
さらに不思議なのは、なぜオスにも長い産卵管があるのかということです。
オマケ
この日、一番最初に撮影した、やはり尻尾に特徴のある虫。
ヤマトシリアゲ ♂ (シリアゲムシ科)
この虫は何度も登場していますが、サソリのような尻尾をしているのはオスだけ。
メスは尻があがっていないのに、”シリアゲムシ”と呼ばれて不満かもしれませんね。。
ヤマトシリアゲ ♀ (シリアゲムシ科) 2013.4.20撮影
今日の湯加減
そろそろ待ちに待ったゼフの季節なんですが、まだホームフィールドには現れません。
まだこうしてミドリシジミは終齢幼虫なので、もう少ししたらということだと思います。
でもレギュラーである一番バッターのアカシジミの姿が見当たらないとちょっと不安になります。
去年のようにまたたくさん観察できることを祈るばかりです。
もう萎んでしまいましたが、先週まで咲いていました。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
タケカレハ、名前も姿も初めてです。
by Silvermac (2013-06-02 05:46)
オケラさんもう何年もみていません。
こちらでは、ミドリシジミが発生していました。
例年よりかなり早めです。
アカシジミはやく姿を見せてくれるといいですね。
by masao。 (2013-06-02 06:01)
おはようございます^^
なんとも面白い姿の昆虫が色々いるものですね~
何れも初めて見たような気がします。シリアゲムシは去年も見ましたか?
忘れちゃったのかしら、わたくし(--ゞ
ウマノオバチは産卵管に触っても怒らないのですか?
by mimimomo (2013-06-02 06:38)
子供の頃よく見かけたオケラ 懐かしい・・・
山を歩くようになってから全然見なくなりました。
by g_g (2013-06-02 07:32)
>Silvermacさん
ケラと勘違いされてますかね・・^^;
>masao。さん
まずはトップバッターの登場が待ち遠しいですね♪
でも元々ここは数はいないので発生しても観察できるかどうかはわかりません^^;
>mimimomoさん
4月21日の記事に登場しています。(メスですが)
再掲したので思い出してください^^
探索に夢中だったようで、触られていることに気がつかない様子でした。
>g_gさん
土いじりや泥んこ遊びをする子どもの頃はみつけることも多いんですよね^^
歩きながら見つけることは不可能でしょうね、数も減っているでしょうし。
by ぜふ (2013-06-02 07:56)
お早うございます。
オケラのケラさん、こんにちは ! でしょうか?
ウマノオバチ のシッポにビックリヾ(℃゜)々
今日は特に珍しい虫ばかりですね。
by yakko (2013-06-02 08:24)
>yakkoさん
お茶碗の大きさを尋ねてみたかったのですが・・^^
ウマノオバチは大人気でした。学生たちも写真撮ったりビデオに収めたりと♪
by ぜふ (2013-06-02 08:34)
ウマノオバチ、これ見たことありません。凄いですね。
見つけることが出来たら、この長い産卵管アタシも触りたい♪
シリアゲムシはこのところ良く見かけていて、だけど撮っていませんでした。ぜふさまが撮ると虫がとても綺麗に見える。やっぱり愛情の違いかなぁと今日も思ってしまいました。
最後のお花綺麗だなと思って、手持ちの図鑑めくりましたが
手ごわいです(^^;全くわかりませんでした。野に咲く白い花って
力いっぱいあるのですね(笑)
by miya_gon (2013-06-02 09:41)
花の名前は「クロボシオオアマナ」
ユリ科オオニソガラム属 秋植えの球根植物
別名「ベツレヘムの星」
私も先日撮りました(^^)
by kazykaz (2013-06-02 17:06)
>miya_gonさん
探索中だと触らせてくれると思いますよ。 見つかるといいですね♪
虫はどれもキレイです。毛虫も芋虫も^^ (実は苦手なのもいますけど・・)
白い花は実は野草ではなかったのです、書いとけば良かった、ごめんなさい。
>kazykazさん
ありがとうございました♪ ユリ科であってましたね・・よかった^^
オオアマナもベツレヘムの星というそうですが、これもなんですね。
オオアマナの仲間の俗称なんですかね、おもしろいです♪勉強になりました。
by ぜふ (2013-06-02 18:28)
すごーーい @@;
本当にながーいのですね !! 馬尾蜂。びっくりです。
世の中には見たことのない昆虫たちがまだまだたくさんいるのだなぁーっと!!
ヤマトシリアゲも、本当にさそりみたいですね ^^;
by moz (2013-06-02 18:43)
>mozさん
いままで観察できた虫は国内にかぎったとしても、髪の毛の先っちょほどでしょね^^
だからいつまでも飽きないということでもあるのですが・・
特に今回ご紹介した子たちは特徴のある子たちでしたね。
by ぜふ (2013-06-02 19:04)
産卵管長すぎでしょう!
これはびっくりです。
出会ってみたいな~。
オケラは昔はよく見たけど最近は滅多にみないですね。
by 響 (2013-06-02 20:09)
オスの産卵管が長い謎は気になるところです。
っていうか、こんなに長い必要があるのかなあ(笑)
そもそも必要によってはオスからメスにクラスチェンジとか?
はたまた産卵管の形状をしてても、あっと驚く新機能がある
とか?あるいは、オシャレだと思っているから、とか?
by うえいぱうわ (2013-06-03 12:33)
オケラ。懐かしいですね~
僕も、昨年久し振りに見ましたが、写真を撮る間もなく、草むらに紛れて
しまいました。残念でしたが、未だ生きていたのかと、嬉しく思いました。
by albireo (2013-06-05 09:04)
オケラだって〜♪
歌になるほどなのに、ホント見なくなりました。
by kazz (2013-06-08 01:33)