"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
モンシロチョウとモンキチョウ [蝶]
今日は一日時間がとれたので朝から勇んで出撃しました。
テリトリーをパトロールするネコのように、レギュラーフィールドともいうべき公園などを巡ってきたのですが、
どこも風が強くて帽子を手で押さえることもしばしば。
それでも日が射すのは午前中だけとの予報だったので、めげてはいられないのでした。
さて突然ですが、クイズです。
この昆虫の名前は?
これは簡単でしたよね。
モンシロチョウ
以前から記事にしてみたいと思っていて、実は今日のお目当ては”モンシロチョウ”だったのですが、
みなさんは扉の写真のどういう特徴でモンシロチョウと判定されましたか?
白いから?
白くて紋(モン)があるから?
学研の(学童向け)昆虫図鑑を見るとこういう写真が載っています。
紋がある白い蝶ですね。
つまり、白い紋があるからモンシロチョウというわけではない ということがわかると思います。
でも、この子はどうでしょうか?
紋があるのは確認できますが淡いですよね。
さらにこの子は。
翅が全開ではないですが、ひとつ前の子と同じ開き方をしているのに紋がほとんど見えないですよね。
特にオスがそうなのですが、実は紋のないモンシロチョウもいるのです。
”モンナシモンシロチョウ” とあだ名を付けたくなりますが、それは分類学上間違いになるから自粛です。
それでは、”モンキチョウ” はどうでしょうか?
紋がある黄色い蝶ですね。
でもよく見るとモンシロチョウと違って、紋も黄色いですよね。
さらにおもしろいのはモンキチョウのメス。
モンシロチョウに黄色い紋を付けたようですね。
紋がある白い蝶だから、モンシロチョウと呼びたくもなりますね。(ブンルイガク上自粛です)
でも、こういう写真を載せている図鑑もあります。メスに注目。
紋が白い。
白い紋がある白い蝶ですよね。
ということは・・・モンシロ・・・自粛自粛。
ここまでくると何がなんだかわからなくなりますよね。
では、今日撮影した実物をご覧ください。
上がオスで下がメスです。
裏から見ると紋はオスも白です。
また、このメスは上の図鑑のようには白くない。このように黄色といっていいメスもいるのです。
さあ、それではここで整理してみましょう。(池上さん風に)
ちなみにモンシロチョウもモンキチョウもシロチョウ科の仲間です。(キチョウはシロチョウ科キチョウ亜科)
どうですか? わけわからなくなりましたか?(笑)
まあ、昆虫は地域変異や季節変異、さらには個体変異もある動物ですから、同定はなかなか難しいということです。
ところで、ニンゲンも地域変異と個体変異が顕著な動物ですね。(季節変異はないですが)
先日ホームフィールドで撮り損ねた子がいました。
この子も飛んでいる姿はモンシロチョウや白いモンキチョウと見分けるのが困難ですが、ようやくわかってきました。
オスはこのように翅の褄(ツマ)が黄色いので比較的わかりやすいですが、メスはモンシロ・モンキと同じように黒いのでわかりづらいです。
(裏翅はオスもメスもとても特徴的です)
もうひとつオマケ。
キタテハのポイントに行ってみたら、一頭いました。
翅がボロボロだから越冬個体・・・とは断定しにくいほど今年の春は大荒れですね。。
今日の湯加減
テリトリーをパトロールするネコのように、レギュラーフィールドともいうべき公園などを巡ってきたのですが、
どこも風が強くて帽子を手で押さえることもしばしば。
それでも日が射すのは午前中だけとの予報だったので、めげてはいられないのでした。
さて突然ですが、クイズです。
この昆虫の名前は?
これは簡単でしたよね。
モンシロチョウ
以前から記事にしてみたいと思っていて、実は今日のお目当ては”モンシロチョウ”だったのですが、
みなさんは扉の写真のどういう特徴でモンシロチョウと判定されましたか?
白いから?
白くて紋(モン)があるから?
学研の(学童向け)昆虫図鑑を見るとこういう写真が載っています。
(出典:学研「昆虫」)
紋がある白い蝶ですね。
つまり、白い紋があるからモンシロチョウというわけではない ということがわかると思います。
でも、この子はどうでしょうか?
紋があるのは確認できますが淡いですよね。
さらにこの子は。
翅が全開ではないですが、ひとつ前の子と同じ開き方をしているのに紋がほとんど見えないですよね。
特にオスがそうなのですが、実は紋のないモンシロチョウもいるのです。
モンシロチョウ ♂
”モンナシモンシロチョウ” とあだ名を付けたくなりますが、それは分類学上間違いになるから自粛です。
それでは、”モンキチョウ” はどうでしょうか?
(出典同じ)
紋がある黄色い蝶ですね。
でもよく見るとモンシロチョウと違って、紋も黄色いですよね。
さらにおもしろいのはモンキチョウのメス。
(出典同じ)
モンシロチョウに黄色い紋を付けたようですね。
紋がある白い蝶だから、モンシロチョウと呼びたくもなりますね。(ブンルイガク上自粛です)
でも、こういう写真を載せている図鑑もあります。メスに注目。
紋が白い。
白い紋がある白い蝶ですよね。
ということは・・・モンシロ・・・自粛自粛。
ここまでくると何がなんだかわからなくなりますよね。
では、今日撮影した実物をご覧ください。
モンキチョウ ペア
上がオスで下がメスです。
裏から見ると紋はオスも白です。
また、このメスは上の図鑑のようには白くない。このように黄色といっていいメスもいるのです。
さあ、それではここで整理してみましょう。(池上さん風に)
モンシロチョウ は、紋のある白い蝶だけど、紋のないのもいる
モンキチョウ は、紋のある黄色い蝶だけど、白いのもいる
ちなみにモンシロチョウもモンキチョウもシロチョウ科の仲間です。(キチョウはシロチョウ科キチョウ亜科)
どうですか? わけわからなくなりましたか?(笑)
まあ、昆虫は地域変異や季節変異、さらには個体変異もある動物ですから、同定はなかなか難しいということです。
ところで、ニンゲンも地域変異と個体変異が顕著な動物ですね。(季節変異はないですが)
オマケ
先日ホームフィールドで撮り損ねた子がいました。
この子も飛んでいる姿はモンシロチョウや白いモンキチョウと見分けるのが困難ですが、ようやくわかってきました。
ツマキチョウ ♂
オスはこのように翅の褄(ツマ)が黄色いので比較的わかりやすいですが、メスはモンシロ・モンキと同じように黒いのでわかりづらいです。
(裏翅はオスもメスもとても特徴的です)
もうひとつオマケ。
キタテハのポイントに行ってみたら、一頭いました。
キタテハ
翅がボロボロだから越冬個体・・・とは断定しにくいほど今年の春は大荒れですね。。
今日の湯加減
なかなか思うようにモンシロ・モンキが撮れなかったので、市民農園にも行ってみました。
数ヘクタールはあると思われるその場所は全体が見渡せるのですが、モンシロどころか何もいない。
ハチさえも飛んでいない。
日も翳ってきて気温も下がってきたし、相変わらずの強風だったので、あきらめて引き上げました。
が、帰り際にお気に入りの鳥が群れでいるところに出くわしたので、シャッターを押してみました。
オナガ
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
こんばんは^^
モンシロチョウとモンキチョウって、とても見分けが難しそうですね。
蝶々って、とても奥が深くて驚きました。
詳しいご説明、ありがとうございました(∩.∩)
by Rita (2013-04-15 00:38)
モンシロ、モンキチョウをよく見かけるようになりました。
しかし、止まるのはほんの一瞬、今年はまだチョウを撮っていません。
by Silvermac (2013-04-15 05:50)
おはようございます^^
読んでもよく分からないのですね~難しい。
同定はしないで、ただの蝶とすることにします^^
by mimimomo (2013-04-15 06:37)
お早うございます。
蝶を学術的に見ると難しいですネ〜〜〜
もともと観察眼に乏しいので、私も蝶とします。
オナガが3羽も・・・素敵ですね(^。^)
by yakko (2013-04-15 08:37)
理解力が不足しております
フムフムと読みながら、
益々に、わからなくなりました、ごめんなさい
by engrid (2013-04-15 15:06)
とても、興味深い記事を読ませて頂きました。有難うございました。
僕は、ある程度見慣れた蝶でも、(アオスジアゲハ以外は)北隆館の「原色蝶類検索図鑑」に、一応当たって見ることにしていますが、どうも、それが正解のようですね。
特に、斑紋の細かい種類は、同定が難しいですし…
by albireo (2013-04-15 15:57)
こんにちは
先日、ツマキチョウに逃げられちゃって悔しい思いをしました。。
その代わり、モンシロ、ツバメシジミ、ルリシジミに出逢えました。
蝶も出現が早い今年、どれだけの蝶に出逢えるか楽しみです(^^)
by kazykaz (2013-04-15 16:06)
なるほど・・と思っても直ぐ右から左へ記憶は飛んでいきます
単純に考えていましたが、なかなか難しいんですね。
by g_g (2013-04-15 17:26)
自分が子供の頃にいた虫たちが大人になって
からは見なくなってきた・・・
自然が少なくなってきたのだろうか、老眼に
なってきたのだろうか(笑)
by ごろすけ (2013-04-15 22:55)
シロチョウの仲間はよく見かけるのだけれど、意外といつもひらひら飛んでいて、止まるようで止まらない、あっちと思ったらこっちにと予測不可能、結構写真に撮りづらいと思います。
でも、どれも綺麗にとれていますね。
前日、風の中、ツマキチョウを追いかけたけれど、全く止まらず、ストレスだけ残して断念しました。
by アサギいろ (2013-04-15 23:58)
>Ritaさん
もし紋があれば、その色で判定するのがいいでしょうね。
黒ならモンシロ、黄色か白ならモンキチョウ。
>Silvermacさん
この子たちはよく見かけるけど実は撮影困難種なんですよね^^;
交尾しているペアを見つけるのがいいです。(見つけるのが大変になりますが)
>mimimomoさん
飛んでるのを見ただけで同定するには慣れというか練習が必要ですね。
気楽に観察するのも良いと思います^^
>Yakkoさん
分類は詳細な研究によって変わることもめずらしくないですからね・・
オナガは目視できただけで6羽いましたので、少し大きな群れでしたね。
>engridさん
こちらの構成の仕方にも問題があるかもしれませんね^^;
このチョウチョ自体がわかりやすい種とは言えないので・・すみません。
>albireoさん
アオスジアゲハは変異が少ないですし、トクベツなチョウですものね。
普通種でも何かちょっと気になったら図鑑にあたるのが正解ですね。
図鑑によっても写真が違うというのがまたむずかしいところですが・・^^;
>kazykazさん
ツマキは季節限定なので見つけると追いかけてしまいますね^^
この子も相当苦労しました。2,3度逃げられてやっとでした。
>ごろすけさん
少なくはなっていますが、虫たちもたくましく環境の変化に適用しているので見る側の問題かもしれませんね。
でも遠くの虫を見る分には老眼は関係ないので大丈夫ですよ^^
>g_gさん
Ritaさんへのレスコメでも書きましたが、紋があればそれで判定するのがいいと思います。
飛んでると見えませんが・・^^;
>アサギいろさん
そうですよね、シロチョウはほんとにとまってくれません。
この日もモンキチョウには翻弄されました^^;
結局このペアしか撮れませんでした。
by ぜふ (2013-04-16 06:29)
蝶だけではなく、植物も図鑑での再確認が必要ですね。
改めて、そう感じました。
僕の記事への御指摘、ありがとうございました。心より、感謝致します。
by albireo (2013-04-16 09:05)
>albireoさん
失礼にならなければと思いつつコメントさせていただきましたが、お礼のコメントまでわざわざいただくとは恐縮です。
自分もついこの前までムラサキケマンとの区別ができなかった、というのは内緒にしておいてください^^;
by ぜふ (2013-04-16 23:14)
はじめまして。身近なところにも目を凝らせばこんなにもいろんな昆虫がいるということを知りました。
by 魔笛 (2013-04-20 06:56)
はい、モンシロもモンキもも~頭のなかぐっちゃぐちゃになっています(笑)あ、そうそう先日の謎の蝶、ご指南ありがとうございました。
あれはツバメだったのですね?尾状突起がないというだけで
迷路に迷い込んでおりました。よくよく見ないとダメですね。(^^;
本当にありがとうございました♪
がー!最後のこのオナガの群れ!こんなの撮れたら、もう額に入れて
飾ってしまいそうです(喜)いいですね~いいですね~♪
by miya_gon (2013-04-20 09:44)
>魔笛さん
はじめまして、ご訪問ありがとうございます。
どんな都会でも何がしかの虫はいますね。(害虫ではなく)
小さな生き物たちもなかなかたくましく生きているものです。
>miya_gonさん
どうしてもうまく説明ができなくて・・・あとは実地で覚えてください^^;
ツバメの尾状突起は角度によって見えづらいですからね^^(欠損のケースもあるし)
オナガのこんな大きな群れ(6羽以上)ははじめてみましたね。ラッキーでした♪
by ぜふ (2013-04-21 18:46)