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廃道探索 ~昆虫編~ [探虫行]
昆虫編が番外編扱いのようになることは不本意ではありますが、
お目当ての子には会えなかったし、ボリュームの比率があまりに違うのでそれもやむなし。
というわけで、シリーズ最終回は廃道で出会った虫たちを紹介します。
最初に登場してもらうのは、廃道に入る前、保台ダム沿いの林道途中にある”展望台”と称する草地にいた子。
トップ バッター は、
トノサマバッタと似ていますが、羽の模様が白い帯状で、この模様が飛ぶと円形(車)になるのでこの名前が。
目の下の三角形の隈取りのような模様もトノサマバッタと違うように思います。(ツチイナゴにも似ています)
褐色タイプの子もいたのですが、先を急いだため写真は撮りませんでした。
廃道の入口で出迎えてくれたのはアキアカネとルリタテハだけではなく、実はこんな子もいたのです。
高い木の枝にいたので思いっきり手を伸ばして撮りました。
名前の通り、体長が2センチ以上ある大きなカメムシ。集団越冬しているところを見てみたいです。
そして、もう一匹きれいな虫が。
シャチホコガの仲間はたくさんいるのですが、調べたところシロシャチホコの幼虫みたいです。
レモンイエローのきれいなカラダをリズミカルに動かしながら枝を伝っていく姿にしばしみとれました。
すると、こちらの視線に気がついたのか、ポーズを決めてくれました。
天地逆にしてますが、エビ反りというよりも、まさにシャチホコ反りですね。
おもしろくてずっと観察していたかったのですが、やはり先を急いでこの場を離れました。
そして、最初の三叉路で間違った道を進み、一旦戻ってから別の道を進んだけどまたもや途中で間違い・・
サバイバル編で書いたように、廃道の第2ステージ手前であきらめて引き返してきたのでした。
その間に撮った昆虫は、例のオオセンチコガネだけ。
でも廃道の入口近くまでたどり着いたとき、見たことのない虫に出くわしたのです。
ライフポイントはあとひとつだけ、一脚を杖代わりにしていてもふらふら、重い足取りでしたが、
左斜め前方、沢の反対側から黒っぽいものが飛んできたのです。
飛んでいる姿はオニヤンマに似ていました。
でもこんな山奥の林の中にオニヤンマは似合いません。違うなと思いながら目で追っていると、
2メートルほど先の沢の縁、姿は見て取れませんが石垣にとまったように見えました。
カメラバッグから今日はもう使わないだろうと思っていたカメラを出して、ゆっくり近づきました。
が、1メートル手前まできたとき、石垣からその黒い虫は飛び上がってしまいました。
さらに現れた方向の林の中に消えてしまいそうになりましたが、虫念波を発動。
するとくるりと体を反転させて舞い戻ってきてくれました。
そしてなんと、2メートルほど先の廃道の上に着地。
まずは証拠写真をと、近寄りながらあわてて撮りました。
黒いトンボです。
オニヤンマほどは大きくありませんが、大型の部類に入ると思う体長。
後で同定しやすいように角度を変えて撮ろうと右側に回りこみつつ・・・すると・・・
とまっていた朽木に産卵しはじめたのです。
トンボはたいてい水中、または水中に生える植物に産卵しますが、このトンボは泥土や朽木に産むのです。
こんなめずらしいトンボに出会えるなんて、潔く撤退してよかったなあとしみじみ思いました。
そしてこの次の瞬間、この子はこちらに向かって飛び立ち、なんと何が気に入ったのかコメカミのところ、
かぶっていた帽子の縁にブーンという翅の音を響かせてとまったのです。
うわっとびっくりしながらも胸のポケットからコンデジを取り出して、自分の頭を撮りました。
が・・・写っていませんでした・・
とってもザンネンでしたが、そのかわり、来るときはいなかった子たちが出口付近で飛び交っていてくれました。
オスたちがナワバリ争いの空中戦を展開していたのでした。
3頭いたと思いますが、どの子も男の子のわりに、くちびるにお化粧をしています。
実際にはもっとブルーが際立っていたイメージが強いのですが・・
とにかく、トンボの中では造形美が群を抜いていると感じる、見ていて飽きないトンボです。
また別に特集記事を書きたいくらいですが、それはおいといて、彼らに見送られながら出口をくぐりました。
リベンジを心に誓いながら・・
廃道から出て、ダムの駐車場までの道すがら、ささらに別の虫たちが見送ってくれました。
まずは今年はじめて見た、
この細長いひし形の体のバッタは、日本には、ショウリョウバッタとオンブバッタとこの子しかいないんです。
だから同定がしやすいバッタです。
そして、
まだ赤くなりきっていないので、こんな山奥にいるのでしょうか。
冬になる前には里に降りるのでしょうか・・・わかりません。
こちらはまっかっか。
おべんと箱の大きさは尋ねませんでした。
今日の湯加減
お目当ての子には会えなかったし、ボリュームの比率があまりに違うのでそれもやむなし。
というわけで、シリーズ最終回は廃道で出会った虫たちを紹介します。
最初に登場してもらうのは、廃道に入る前、保台ダム沿いの林道途中にある”展望台”と称する草地にいた子。
トップ バッター は、
クルマバッタ
トノサマバッタと似ていますが、羽の模様が白い帯状で、この模様が飛ぶと円形(車)になるのでこの名前が。
目の下の三角形の隈取りのような模様もトノサマバッタと違うように思います。(ツチイナゴにも似ています)
褐色タイプの子もいたのですが、先を急いだため写真は撮りませんでした。
廃道の入口で出迎えてくれたのはアキアカネとルリタテハだけではなく、実はこんな子もいたのです。
オオキンカメムシ
高い木の枝にいたので思いっきり手を伸ばして撮りました。
名前の通り、体長が2センチ以上ある大きなカメムシ。集団越冬しているところを見てみたいです。
そして、もう一匹きれいな虫が。
シャチホコガの幼虫
シャチホコガの仲間はたくさんいるのですが、調べたところシロシャチホコの幼虫みたいです。
レモンイエローのきれいなカラダをリズミカルに動かしながら枝を伝っていく姿にしばしみとれました。
すると、こちらの視線に気がついたのか、ポーズを決めてくれました。
まさに シャチホコ
天地逆にしてますが、エビ反りというよりも、まさにシャチホコ反りですね。
おもしろくてずっと観察していたかったのですが、やはり先を急いでこの場を離れました。
そして、最初の三叉路で間違った道を進み、一旦戻ってから別の道を進んだけどまたもや途中で間違い・・
サバイバル編で書いたように、廃道の第2ステージ手前であきらめて引き返してきたのでした。
その間に撮った昆虫は、例のオオセンチコガネだけ。
でも廃道の入口近くまでたどり着いたとき、見たことのない虫に出くわしたのです。
ライフポイントはあとひとつだけ、一脚を杖代わりにしていてもふらふら、重い足取りでしたが、
左斜め前方、沢の反対側から黒っぽいものが飛んできたのです。
飛んでいる姿はオニヤンマに似ていました。
でもこんな山奥の林の中にオニヤンマは似合いません。違うなと思いながら目で追っていると、
2メートルほど先の沢の縁、姿は見て取れませんが石垣にとまったように見えました。
カメラバッグから今日はもう使わないだろうと思っていたカメラを出して、ゆっくり近づきました。
が、1メートル手前まできたとき、石垣からその黒い虫は飛び上がってしまいました。
さらに現れた方向の林の中に消えてしまいそうになりましたが、虫念波を発動。
するとくるりと体を反転させて舞い戻ってきてくれました。
そしてなんと、2メートルほど先の廃道の上に着地。
まずは証拠写真をと、近寄りながらあわてて撮りました。
黒いトンボです。
オニヤンマほどは大きくありませんが、大型の部類に入ると思う体長。
後で同定しやすいように角度を変えて撮ろうと右側に回りこみつつ・・・すると・・・
とまっていた朽木に産卵しはじめたのです。
コシボソヤンマ
トンボはたいてい水中、または水中に生える植物に産卵しますが、このトンボは泥土や朽木に産むのです。
こんなめずらしいトンボに出会えるなんて、潔く撤退してよかったなあとしみじみ思いました。
そしてこの次の瞬間、この子はこちらに向かって飛び立ち、なんと何が気に入ったのかコメカミのところ、
かぶっていた帽子の縁にブーンという翅の音を響かせてとまったのです。
うわっとびっくりしながらも胸のポケットからコンデジを取り出して、自分の頭を撮りました。
が・・・写っていませんでした・・
とってもザンネンでしたが、そのかわり、来るときはいなかった子たちが出口付近で飛び交っていてくれました。
アオイトトンボ ♂
オスたちがナワバリ争いの空中戦を展開していたのでした。
3頭いたと思いますが、どの子も男の子のわりに、くちびるにお化粧をしています。
実際にはもっとブルーが際立っていたイメージが強いのですが・・
とにかく、トンボの中では造形美が群を抜いていると感じる、見ていて飽きないトンボです。
また別に特集記事を書きたいくらいですが、それはおいといて、彼らに見送られながら出口をくぐりました。
リベンジを心に誓いながら・・
(おしまい)
オマケ
廃道から出て、ダムの駐車場までの道すがら、ささらに別の虫たちが見送ってくれました。
まずは今年はじめて見た、
ショウリョウバッタモドキ
この細長いひし形の体のバッタは、日本には、ショウリョウバッタとオンブバッタとこの子しかいないんです。
だから同定がしやすいバッタです。
そして、
アキアカネ
まだ赤くなりきっていないので、こんな山奥にいるのでしょうか。
冬になる前には里に降りるのでしょうか・・・わかりません。
こちらはまっかっか。
ナツアカネ
おべんと箱の大きさは尋ねませんでした。
今日の湯加減
今日はいい天気だったのですが、JPS主催のフォトフォーラムに行って来ました
テーマは「 写真で探るネイチャーワールド」
楽しみにしていたのは昆虫写真家の海野和男さんのお話
海野さんは大学4年生のときに写真家になろうとしたそうですが、誰にも師事しなかったそうです
ゼミの先生に相談したら、国内のカメラマンではなく、スイスの写真家のところに行けと言われたけど
スイスに行くお金がなく、じゃあ研究員として講師の仕事をしながらカメラマンをしますというと、
教員をしながらだと写真が教条的になるからやめなさいと言われたので、結局独学を通すことになったとか
デジタルになって、フィルム時代と比べると撮影が100倍楽になったともおっしゃっていました
そんな楽な機材でいつも失敗しているのはどうしてなんだろうと・・・悩みはつきません・・・
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ぜふさん トンボさんにも好かれたのですね(^_^)
シャチホコガの幼虫、本当にシャチホコにたいにそってますね!
by sasasa (2012-11-10 22:08)
ショウリョウバッタにモドキがいたんですね。
かなり、びっくりしましたよ。
by さとし (2012-11-10 22:31)
その虫念波、どうか教えてください!!!
ってか、それ有ったら、鳥念波にも使えそう(笑)
ちょ、ちょっと待ってください。リベンジって、まさかまた
ココリベンジに来るおつもりなんですか?あああ、どうか
ど~か動物の罠にだけははまらないようにしてくださいね。
トラバサミ、あれが一番怖いです。しかし、あんなに迷いながらも
こうやって虫を撮ってるなんて、すごい執念。参りました(^^;
by miya_gon (2012-11-10 23:04)
>さささん
がんばったご褒美じゃないかと思いました^^
シャチホコくんは動画で紹介したいと思ったくらいおもしろいです♪
>さとしさん
種類が少ないのだから”モドキ”じゃなくて、オリジナルな名前を付けてあげたいですね^^
>miya_gonさん
ん~これは教えられるものでは・・・とにかく念じるだけですから^^;
鳥も撮るんですね。でも鳥念波は相当修行が必要そうですね・・
ところで”リベンジ”と書いたのはサバイバル編の日だったからです。
でもきっとまた行きますよ♪ だってまだお目当ての子に会えてないから。
(トラバサミには気をつけます^^;)
by ぜふ (2012-11-11 07:53)
先日、牧野植物園でカマキリの正面顔を撮りました。正面は迫力がありますね。
by Silvermac (2012-11-11 08:12)
お早うございます。
珍しい昆虫を見せて戴きました〜 楽しくなります∈^0^∋
実際に見たら感動でしょうが、私にはまず見つけられないと思います。
by yakko (2012-11-11 09:08)
おはようございます^^
色んな虫を発見されましたね。それでも不満?(^-^
コシボソヤンマは最初のお写真で、何となく腰が細いのが分かりますね。
by mimimomo (2012-11-11 09:34)
シャチホコに、眼を丸くしながら読み進みました
撤退せず、頑張り通してよかったですね
トンボが、お礼に
イトトンボの繊細な姿、美しい
by engrid (2012-11-11 10:14)
>Silvermacさん
最近、虫撮影頻度あがってますか? いい感じですね♪^^
こちらもカマキリ、次記事に出演予定です!
>yakkoさん
歩く速度が一番肝心ですね。虫を見つけるコツはゆっくり歩くことです^^
>mimimomoさん
めずらしい子に会えたことには大満足なんですが・・お目当ての子がね・・^^;
コシボソはそうなんです。さすがに観察眼がするどいですね。
2枚目のはその特徴がよくわからないですよね。なのでしばらく悩んだんですよ。
>engridさん
シャチホコくんはほんとに実際見るとかわいくて面白いです。
成虫になるとかなり地味になりますが・・^^;
オアイトの姿はなんど見てもホレボレします。顔もかわいいし^^
by ぜふ (2012-11-11 17:05)
アオイトトンボ、私の庭に来て、
写真に収めました。
キレイなトンボですね。
分からないヤンマが、若しかしたら、
写真のコシボソヤンマかも知れないので、
調べなおしてみます。
昆虫博士ですね。
by みほ (2012-11-11 18:38)
最初の写真を見て、こうした昆虫の色合いは、周りの色に、実によく
とけこむようにできているのだなぁ、と感心する思いでした。
イトトンボは、色も体つきも、ホントに美しいですね。同感です。
by sakamono (2012-11-11 21:49)
トップバッター に笑っちゃった♪
イトトンボって可愛いなぁ~ 子どものころからイトトンボだけは
私のなかで別格だったんですよねぇ♪ (^u^)
by mipoko (2012-11-12 01:08)
うわー、トンボの産卵ってはじめて見ました。
こんな感じなんですね。
トンボといえば水中に産卵する種類ばかりだと
思っていましたが、違うのもいるんですね。
by うえいぱうわ (2012-11-12 01:52)
>みほさん
庭にアオイトが来るなんて夢のようです^^ ヤンマもですか。
何ヤンマでしょうね。 ぜひ調べてみてください。
>sakamonoさん
そうですね、しかも同じ種類で褐色タイプもいるわけですからフシギです。
イトトンボはまったく目立ちませんが、よく見ると趣き深い虫です♪
>mipokoさん
ベタなシャレに反応してくれてありがとう^^; (記事をやらかくするための調味料です)
イトトンボ好きでしたね! 特集記事書くかもしれません、お楽しみに♪
(蔵出し記事ともいう・・)
>うえいぱうわさん
トンボは水中に産卵するのが普通ですね。 この子は特殊です^^
もう少しゆっくり撮らせてほしかったけど・・
by ぜふ (2012-11-12 06:36)
最近は近所では カマキリくらいしか見ないですね
木に産卵するトンボもいるんですね
卵が孵るとどこへ?
by lucky13 (2012-11-12 12:36)
読み進むと虫たちを撮るのも楽しそうですね
花ばかり撮っていると虫は無視してしまう癖が・・・
by g_g (2012-11-12 17:54)
>lucky13さん
カマキリは今の季節たくさん見られますね。産卵時期ですから。
コシボソヤンマも孵化してヤゴになると水の中に移動すると思います。
>g_gさん
楽しいですよ。花を撮るついででよいのでぜひ昆虫も観察してみてください。
こちらは逆で、昆虫を撮りながら花も撮影しているような感じですね^^
by ぜふ (2012-11-12 21:48)
アキアカネとナツアカネ、
こうやって二枚を比べるとよくわかりますね(^^)
by barbie (2012-11-13 13:46)
>barbieさん
色づき方が違うので比べるのは反則という気もしますが・・^^;
前記事へのコメントもありがとうございます。
サルがイタズラしてたら!!・・・想像すると怖すぎます! あーよかった~^^
by ぜふ (2012-11-13 21:34)
廃道も楽しみながら愉快な仲間たちと
こんなに出会えたのですね。
枯れ葉に産卵?
ヤゴは?
by 響 (2012-11-15 01:52)
>響さん
お目当ての子には会えずでしたが、こうして主役級の子たちが登場してくれてラッキーでした♪
コシボソヤンマは砂浜に産卵するウミガメと似ていますね^^
by ぜふ (2012-11-15 06:58)