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夏休みの自由研究 ~アカトンボ編~ [トンボ]
そろそろ学校も夏休みに突入でしょうか。
とはいえ、前回、宿題と書いたのは夏休みの宿題では当然ありません。
アカトンボが赤くなる前に、見比べて(撮り比べて)整理しておこうとということで、今回はアカトンボの見分け方がテーマです。(赤くなると見分けるのがむずかしくなるので)
まだ全種撮りきれていないので、あとから継ぎ足す記事になることを予めお断りしておきます。
さて、まずはアカトンボのお勉強をしましょう。
いわゆる ”アカトンボ” はトンボ科のアカネ属(アカネ亜科またはアカトンボ亜科とも)のことになります。
アカネとは茜色のアカネですね。 ”沈む夕日に海が茜色に染まる”などということがあると思います。
ところが、”アカネトンボ” とは呼ばず、”アカトンボ” という呼び方が定着したのは、知らない人はいない、
童謡「赤とんぼ」によるところが大きいのではないかと思います。
アカネ属には次のようなトンボがいます。(◎は写真あり)
(A群)
ノシメトンボ ◎
コノシメトンボ
リスアカネ
ミヤマアカネ
マユタテアカネ ◎
(B群)
ナツアカネ ◎
アキアカネ ◎
マユタテアカネ ◎
ヒメアカネ
マイコアカネ
ムツアカネ
ショウジョウトンボ(訂正) ◎
ネキトンボ
ナニワトンボ
他
こうして一覧にしてみるとわかりますが、実は ”アカトンボ” というトンボはいないんです。
上のA群とB群は仮の分類です。
A群は翅の先に斑紋がある仲間、B群は斑紋がない仲間です。
まず、A群の代表選手。もうおなじみですね。 (この時期はまだみんな”赤く”ありません)
斑紋が何かわかったでしょうか? いわゆる”ツマグロ”のような、翅先の濃い茶色の模様のことです。
ではもう一種類。
ノシメにもありますが、”眉立て”というように顔(複眼の下)に平安貴族のような丸い眉があります。
(目の下に眉というのも変ですけど、ブタ鼻というとかわいそうだしね)
(コノシメやリスアカネの写真が撮れたらここに追加したいと思います)
次はB群から。
夏ときたら、
この2種類も似てますよね。
ちなみに、ナツアカネは夏の内に赤くなり、アキアカネは秋に赤くなります。
一方、この子はアカネ属ではありませんが夏になる前から真っ赤っか。
メスは黄金色ですが、オスは顔まで赤くなります。
では、もう一種類。
あれ?これはA群じゃないの?と気がついた人はするどい。
そうなんです。マユタテアカネは斑紋のあるものとないもの、両方いるんです。
通常はない(B群)なのですが、メスの一部には斑紋が出現するんです。(ややこしいですね)
さあ、この辺りですでにこんがらがってきた人もいるかと思いますが、いよいよ見分け方の解説をします。
アカトンボに限らず、トンボは胸部の模様で見分けることが多いです。
まずは先ほどのマユタテアカネの胸部を拡大してみましょう。
黄色い部分が多いですね。
次はアキアカネの拡大写真。
黄色い部分に黒い筋が2本あります。(境目をあわせると計4本)
ナツアカネはというと・・
黒い筋が1本、途中でぷっつり切れているのがわかるでしょうか。
このようにナツアカネとアキアカネの胸の模様はよく似ていますが、胴体の模様は少し違います。
アキアカネは胴体(しっぽ)にノシメトンボのようなノシメ模様が目立つように思います。
(ヒメやマイコの写真が撮れたらここに追加したいと思います)
では準備はよいでしょうか? これまでの説明が頭に入りましたか?
一度見て読んだだけではかなりきびしいのが普通だと思うので、復習してみてください。
よろしいですか?
では問題です。
次のトンボの種類は何でしょうか?
ちょっと胸部と翅が重なってしまってますが、見たとおりの模様です。
正解は最後にしますが、わかった人はもう”アカトンボ通”ですね。
よい子のみんなはこの記事をそのまま自由研究レポートにしないようにね。
(あまりいい点はもらえないと思うので)
さあ本当のクイズはこれです。(自分に対してのクイズですが)
この子はだあれ?
斑紋と眉はない。でも胸の模様はリスアカネのよう。
まあ、やはりアキアカネなんでしょうね。。
このように個体差や地域差があって、現地で即座に同定することはなかなか難しいので、
みんなまとめて ”アカトンボ” でもいいかもしれませんね。(赤くならないのもいますが)
今日の湯加減
<クイズの答え> アキアカネ
とはいえ、前回、宿題と書いたのは夏休みの宿題では当然ありません。
アカトンボが赤くなる前に、見比べて(撮り比べて)整理しておこうとということで、今回はアカトンボの見分け方がテーマです。(赤くなると見分けるのがむずかしくなるので)
これは昨秋撮影したアカトンボの蔵出し
まだ全種撮りきれていないので、あとから継ぎ足す記事になることを予めお断りしておきます。
さて、まずはアカトンボのお勉強をしましょう。
いわゆる ”アカトンボ” はトンボ科のアカネ属(アカネ亜科またはアカトンボ亜科とも)のことになります。
アカネとは茜色のアカネですね。 ”沈む夕日に海が茜色に染まる”などということがあると思います。
ところが、”アカネトンボ” とは呼ばず、”アカトンボ” という呼び方が定着したのは、知らない人はいない、
童謡「赤とんぼ」によるところが大きいのではないかと思います。
アカネ属には次のようなトンボがいます。(◎は写真あり)
(A群)
ノシメトンボ ◎
コノシメトンボ
リスアカネ
ミヤマアカネ
マユタテアカネ ◎
(B群)
ナツアカネ ◎
アキアカネ ◎
マユタテアカネ ◎
ヒメアカネ
マイコアカネ
ムツアカネ
ネキトンボ
ナニワトンボ
他
こうして一覧にしてみるとわかりますが、実は ”アカトンボ” というトンボはいないんです。
上のA群とB群は仮の分類です。
A群は翅の先に斑紋がある仲間、B群は斑紋がない仲間です。
まず、A群の代表選手。もうおなじみですね。 (この時期はまだみんな”赤く”ありません)
ノシメトンボ
斑紋が何かわかったでしょうか? いわゆる”ツマグロ”のような、翅先の濃い茶色の模様のことです。
ではもう一種類。
マユタテアカネ
ノシメにもありますが、”眉立て”というように顔(複眼の下)に平安貴族のような丸い眉があります。
(目の下に眉というのも変ですけど、ブタ鼻というとかわいそうだしね)
(コノシメやリスアカネの写真が撮れたらここに追加したいと思います)
次はB群から。
ナツアカネ
夏ときたら、
アキアカネ
この2種類も似てますよね。
ちなみに、ナツアカネは夏の内に赤くなり、アキアカネは秋に赤くなります。
一方、この子はアカネ属ではありませんが夏になる前から真っ赤っか。
ショウジョウトンボ♂
メスは黄金色ですが、オスは顔まで赤くなります。
では、もう一種類。
マユタテアカネ
あれ?これはA群じゃないの?と気がついた人はするどい。
そうなんです。マユタテアカネは斑紋のあるものとないもの、両方いるんです。
通常はない(B群)なのですが、メスの一部には斑紋が出現するんです。(ややこしいですね)
さあ、この辺りですでにこんがらがってきた人もいるかと思いますが、いよいよ見分け方の解説をします。
アカトンボに限らず、トンボは胸部の模様で見分けることが多いです。
まずは先ほどのマユタテアカネの胸部を拡大してみましょう。
マユタテアカネ
黄色い部分が多いですね。
次はアキアカネの拡大写真。
アキアカネ
黄色い部分に黒い筋が2本あります。(境目をあわせると計4本)
ナツアカネはというと・・
ナツアカネ
黒い筋が1本、途中でぷっつり切れているのがわかるでしょうか。
このようにナツアカネとアキアカネの胸の模様はよく似ていますが、胴体の模様は少し違います。
アキアカネは胴体(しっぽ)にノシメトンボのようなノシメ模様が目立つように思います。
(ヒメやマイコの写真が撮れたらここに追加したいと思います)
*
では準備はよいでしょうか? これまでの説明が頭に入りましたか?
一度見て読んだだけではかなりきびしいのが普通だと思うので、復習してみてください。
よろしいですか?
では問題です。
次のトンボの種類は何でしょうか?
ちょっと胸部と翅が重なってしまってますが、見たとおりの模様です。
正解は最後にしますが、わかった人はもう”アカトンボ通”ですね。
よい子のみんなはこの記事をそのまま自由研究レポートにしないようにね。
(あまりいい点はもらえないと思うので)
オマケ
さあ本当のクイズはこれです。(自分に対してのクイズですが)
この子はだあれ?
(ひどいアトピンですみません)
斑紋と眉はない。でも胸の模様はリスアカネのよう。
拡大
まあ、やはりアキアカネなんでしょうね。。
このように個体差や地域差があって、現地で即座に同定することはなかなか難しいので、
みんなまとめて ”アカトンボ” でもいいかもしれませんね。(赤くならないのもいますが)
今日の湯加減
昆虫好きの間では、自分のことも含めて仲間を ”虫屋” と呼びます。
その虫屋たちにも、ある種の虫だけを採集したり研究したりという特化型のマニアがいます。
蝶専門のチョウ屋が一番多いようですが、カミキリムシ屋やコガネムシ屋もいます。
養老孟司さんがゾウムシ屋なのは有名ですね。
自分は何かな・・・当面ただのムシブロ屋です。
<クイズの答え> アキアカネ
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
一通り読んだんでは判らないので、再読します。赤トンボというトンボはいないということはしっかり頭に入りました。
by めもてる (2012-07-21 20:27)
先生~! まだアカトンボ通にはなれませんが、勉強になります!
by mipoko (2012-07-21 21:09)
頭が冴えてる時間に読み返します
問題はその後・・・^^
by lucky13 (2012-07-22 04:39)
『あのねのね』が、この間、とてもとても久しぶりにTVに出て
赤とんぼ♪赤とんぼ♪。。。^^って歌ってました...
?知ってます??
by ラブスコール (2012-07-22 04:50)
今年は、まだトンボに出会えません。少なくなりましたね。
by Silvermac (2012-07-22 06:06)
>めもてるさん
なるべく分かりやすく書いたつもりですが、一度ではむずかしいですよね^^;
再読していただけるとうれしいです。
そのときは写真が増えてまた分からなくなっているかも・・^^;
>mipokoさん
お勉強してくれましたか? ありがとうございます^^
通になれなくても全然かまわないですよ。トンボに親しんでください♪
>lucky13さん
夜更かし?それとも早起きしてどこかへお出かけですか?
おでかけならついでに実地練習してきてください・・あ、まだ読んでないのか^^;
>ラブスコールさん
その唄まだ歌ってるんですね~! 知ってますよ。
たしか、ハネをとったらカキノタネ?^^
>Silvermacさん
えーっ! そちらで見られないとはちょっと信じられないですね・・
少なくなっているとしても田んぼや小川に行けば間違いなくいるでしょう^^
ぜひ今度撮影して見せてください。
by ぜふ (2012-07-22 06:32)
トンボかぶりですね(笑)
どの写真もステキでした。
by shin.sion (2012-07-22 07:22)
>shin.sionさん
shinさんとかぶりとはうれしいです^^
今回の写真は記事の趣旨もあって、ノーメイクばかりなのでちょっとはずかしい・・
ただ、”作品”にしないほうがかえってよい写真もありますね^^;
by ぜふ (2012-07-22 07:49)
おはようございます^^
アキアカネ! 当たった!
でも直ぐ忘れます(__;
by mimimomo (2012-07-22 08:13)
お早うございます。
以前は家の周りでトンボを見かけたものですが、今年はあまり見かけません。私は観察眼がなくて・・・以前ブログにあげたトンボを友人が見かねてメールでマユタテアカネですよって教えてくれました。シオカラトンボくらいなら分かります。そして全て赤トンボ(?_?)・・・(-。-;)
by yakko (2012-07-22 08:36)
虫たちが、綺麗に撮れてますね。
素敵な写真です。
by ryuyokaonhachioj (2012-07-22 09:59)
スゴイ!赤トンボって種類じゃないってのかなり衝撃です。
オニヤンマってのも無いのかなぁ・・・。
by aidesu (2012-07-22 17:22)
>mimimomoさん
おめでとうございます。1ポイント獲得です^^
どれかひとつだけでもしっかり覚えるといいです。あとはそれと同じかどうか・・
>yakkoさん
どうやらそちらではトンボが減っているようですね・・・とてもザンネンです。。
でも今年だけかもしれません。こちらは今年は多いですよ^^
>ryuyoさん
ありがとうございます。今回のは教材用みたいなものばかりですが^^;
>aidesuさん
まあ、最後に書いたように、みんなまとめてアカトンボとして観察OKですよ^^
オニヤンマは”有り”です^^; でもヤンマの仲間は少ないんですよ。
by ぜふ (2012-07-22 18:17)
もの凄く脳天がぐるぐる・・・今年はトンボの姿をあまり見てません、というより目がそちらに行かないのかも・・・
昨日も亜高山帯を歩き天気の事もあるんでしょうが(蝶も含めて)ぜんぜん見られませんでした。
by g_g (2012-07-22 20:01)
>g_gさん
トンボが高地に昇っていくのはこれからだと思いますが、チョウはいてもいいですね。
天気というかこう寒いと虫の活性もあがらないでしょうね^^;
by ぜふ (2012-07-22 21:31)
こうして説明があれば何とか見分けられそうな気がしますが、
実際に野山を飛んでいるトンボを見分けるのは、
なかなか難しいですね(^_^;)
by sasasa (2012-07-22 22:33)
赤とんぼ、ふかーーいんですね。
よくよく見ないと種類も特定できそうにありません。^^;
でも、赤とんぼは秋になるとどうして赤くなるんでしょう? 繁殖とか関係あるのでしょうか?
虫の世界も不思議なことが多いんですね。
by moz (2012-07-23 06:42)
>さささん
飛んでるのは視力が最低3.0必要ですね^^
それでも赤くなってからだとまずムリです。 わかるのはAとBの違いだけ^^;
>mozさん
止まっていても、胸の模様が見分けられるくらい近寄らないとですね。
すごい視力があれば別ですが^^
あ、いいご質問です。赤くなるのは基本的にオスです。(例外あり)
つまり生殖に関係しているということですね。
by ぜふ (2012-07-23 07:09)
アカトンボ通にはまだまだ長き道のりがあるようです、、、わたし(笑)
アカネ属のトンボだけでもたくさんの種類があって驚くばかり。
ゆうやぁけ こやけぇの あかとぉんぼぉぉお(。ˇ ⊖ˇ)~♪
と歌いながらトンボさんを探しに行こうかな。。。
by ちゃと。 (2012-07-23 22:12)
>ちゃと。さん、大盛りのnice!ありがとう^^
赤くなるとほとんど見分けがつかなくなりますからね、
いろんな種類のが混じっていても普通はわからないですよ^^;
ただ、この時期はまだ、ナツアカネさえも赤くなってないですから、
歌いながらトンボさんを探しに行くのはもう少し先がいいかな^^
といいつつ、自分は昨日、撮り残したのを探しに行っちゃったけど。。^^;
(ところでこの顔文字、すごくいいね♪ コピーしちゃお。)
by ぜふ (2012-07-23 22:25)
今日の授業は難しかったですね。
みんな同じにしか見えませんよ。
でもとても勉強になりました。
by さとし (2012-07-23 23:13)
>さとしさん
そうですね。個体差もあるのでいつもはっきりわかるわけではないですからね。
特に赤くなってからは、はっきりした特長のあるもの以外はとても難しい・・^^;
by ぜふ (2012-07-24 06:35)
ぜふさん、ご親切に有り難うございました。
オオチャバネセセリに迷ったんですが・・・
前翅の付け根の白紋が迷った原因でした。
お陰ではっきりしました。
by ryuyokaonhachioj (2012-07-24 14:24)
なるほど、個体差でなく、種が違うのですね
ショウジョウトンボの群遊を見た時、感動して覚えがあります
by engrid (2012-07-24 15:55)
>ryuyoさん
見立てが合っているかどうかはわかりませんが・・
セセリも見分けるのたいへんですよね^^
>engridさん
ショウジョウトンボの群れというのはめずらしいですね。
by ぜふ (2012-07-24 22:17)
トンボは難しいです。
似てる種類もあってオスメスで色が違うし
なかなか覚えれないです。
虫屋・・・
僕はナンだろう?
最初はドアップで撮ったら気持ち悪いのが面白くて撮っていたけど
最近はそれが好奇心に変わっています。
by 響 (2012-07-25 00:55)
ナツッ・・・!
あ、あれ?アキの方なんですね(笑)
読み込みが足りなかったのかもー。
by うえいぱうわ (2012-07-25 01:18)
>響さん
アカネ属とイトトンボ属はハイレベルだと思います。
響さんのブログからはこのごろよく虫屋のオーラを感じますよ^^
前にも増して楽しみにしています♪
>うえいぱうわさん
連続ポイントゲットならずでしたか~><
まあ出題した方も間違ってばかりですから・・読み込みしよっと^^;
by ぜふ (2012-07-25 06:47)
ご訪問&niceありがとうございました。
赤とんぼという名のとんぼがいないとは、はじめて知りました。
勉強になりました、有難うございます(^。^)
by ken (2012-07-25 10:34)
アカトンボの仲間は難しいですね。
私は「赤いトンボ」ですましています^^;
自信?をもって言えるのはミヤマアカネかな?
by masao。 (2012-07-25 18:17)
>kenさん
とてもいいアイコンをお使いですね♪
>masao。さん
ははは。そうですね、唯一わかりやすい子ですが、逆に会うのが大変^^;
撮れたら追記したいと思っています^^
(平場で見たという情報があるのでちょっと期待しています)
by ぜふ (2012-07-26 22:11)
ナツアカネと、アキアカネの見分け方は、ブログを始めてから覚えました。でも、そのせいで、写真を撮るときに、どうしても真横から撮る癖が付いてしまい、同じような写真ばかりを撮ってしまいます・・・
ヒメアカネと、マイコアカネは、それぞれたった一度づつ、ブログに載せたことがあるだけです・・・
by albireo (2012-07-27 00:42)
>albireoさん
それはほとんど虫屋のような癖ですね^^
ヒメやマイコは希少種になりつつあるのでしょうかね・・
by ぜふ (2012-07-27 06:43)